1992 Fiscal Year Annual Research Report
在日外国人と日本人との言語行動的接触における相互「誤解」のメカニズムー日本語と英・タイ・朝・仏語の総合的対照研究ー
Project/Area Number |
04451093
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Research Institution | The National Institute for Japanese Language |
Principal Investigator |
西原 鈴子 国立国語研究所, 日本語教育センター, 指導普及部長 (60189298)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
生越 直樹 国立国語研究所, 日本語教育センター, 第四研究室長 (90152454)
堀江 プリヤー 国立国語研究所, 日本語教育センター, 主任研究官 (80238790)
佐々木 倫子 国立国語研究所, 日本語教育センター, 第二研究室長 (80178665)
尾崎 喜光 国立国語研究所, 言語行動研究部, 研究員 (10204190)
杉戸 清樹 国立国語研究所, 言語行動研究部, 第一研究室長 (10099913)
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Keywords | 在日外国人 / 相互誤解 / 英語 / タイ語 / 朝鮮語 / フランス語 / 言語行動 |
Research Abstract |
日本国内に滞在する英語、フランス語、タイ語、朝鮮語各母語話者と日本人との間の言語行動的接触場面における相互誤解の客観的資料を得るための分析及び記述の枠組を検討し、試案を得た。この枠組にそって各言語担当者が収集した事例をデータベース化する作業を進めた。中間的段階で得られたデータベースを調査設計担当の杉戸および各言語担当者が論文のかたちにまとめ、月刊誌『日本語学』に掲載した。年間を通じて、データベース構築の過程において発見された問題点を検討し、枠組みの改良を重ねた。さらにこのデータベースをもとにして、各母語話者へのインタビュー調査・アンケート調査の設計を行った。また外国語母語話者が習得する中間言語についてについて理論的考察を行い、文献調査も同時に行った。 研究計画の遂行にあたって、いくつかの困難点が見いだされた。第一は、多言語間対照研究であることから、各言語の体系的、言語行動的相違を調整しつつ共通の観点を得、かつ資料のデータベース化を図るための枠組みの設定に時間がかかったことであり、第二は各言語の言語資料提供者の数にばらつきがあり、資料の質の確保が困難な言語もあったこと、第三は記述の客観性の確保が予想以上に困難であったことである。そのような研究上の障害を乗り越えるために研究会議を重ねた結果、研究担当者間で問題点の把握が十分になされ、調査の質を高める結果を生んだことは、次年度の研究の見通しをたてる上で有益であった。
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Research Products
(1 results)