1993 Fiscal Year Annual Research Report
トランスピュータを用いた模擬伝送路による多層プロトコルの性能評価に関する研究
Project/Area Number |
04452181
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
斉藤 忠夫 東京大学, 工学部, 教授 (30010789)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
富山 忠宏 東京大学, 工学部, 助手 (80010932)
相田 仁 東京大学, 工学部, 助教授 (00175712)
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Keywords | 高速コンピュータ通信 / プロトコル / トランスポート層 / ネットワーク層 / データリンク層 / シミュレーション / 性能評価 / トランスピュータ |
Research Abstract |
近年コンピュータ技術、通信技術の高速化に伴い、コンピュータ間通信の高度化が要求されている。従来の長距離コンピュータ間通信では多くの場合64kb/s程度の伝送速度であり、高速のものでも1.5Mb/sであった。コンピュータ間通信の速度には種々の要因が影響するが、10Mb/s〜1Gb/s程度の超高速のコンピュータ間通信を実現するためには、多様なコンピュータ間通信のプロトコルパラメータのみならず、各ノードでのプロトコル処理方式、メモリ内コピー時間等のパラメータの関係が重要な意味を持つ。 本研究ではこのような多様なパラメータ間の関係を明らかにし、超高速コンピュータ間通信の設計を行なうための専用プロトコルシミュレータを高速通信機能を内蔵したマイクロコンピュータであるトランスピュータによって実現し、プロトコルシミュレータを構成している。 本年度はハードウェアシミュレータを2端末と1中間ノードを存する形で構成し、シミュレータそのものの評価を行なうと共に、代表的な例についての設計条件を明らかにした。 シミュレータではデータリンク層、ネットワーク層、トランスポート層の3層について行ない、トランスポート層ではTP4およびその改良、ネットワーク層では分割、中継、フロー制御機能、データリンク層にはHDLCが実装されている。伝送路では伝送遅延と誤りがシミュレートされる。 このシミュレータにより、ウィンドウサイズ、応答間隔等のプロトコルパラメータと、プロトコル処理のためのコピー方式、メモリバンド幅の関係が明らかにされた。次年度においてはさらに改良されたプロトコルの評価と、ネットワークが複雑化した場合の評価を行なう。
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[Publications] 藤田,ゾーカイ,相田,斉藤: "トランスピュータを用いたシミュレータによるネットワークプロトコルの評価" 電子情報通信学会秋季大会. B-633. 3-272 (1993)
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[Publications] SAITO,AIDA,ZOKAEI,FUJITA: "Evaluation of High Speed Network Protocols by a Network Simulator using a Transputer Complex" International Teletraffic Congress,(France)June 6-10,1994,Antibes Juan-les-Pins. (1994)
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[Publications] 藤田,相田,斉藤: "トランスピュータを用いたシミュレータによる多層プロトコルの評価" 電子情報通信学会情報ネットワーク研究会. (1994)