1992 Fiscal Year Annual Research Report
振動反応・パターン形成を主題とする理科教育・科学教育の教材開発とシステム化
Project/Area Number |
04453169
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Research Institution | Nara University of Education |
Principal Investigator |
松村 竹子 奈良教育大学, 教育学部, 教授 (60031556)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中田 聡 奈良教育大学, 教育学部, 助手 (50217741)
松山 豊樹 奈良教育大学, 教育学部, 助教授 (70202330)
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Keywords | 振動反応 / パターン形成 / 理科教育 / 科学教育 / 教材開発 |
Research Abstract |
振動反応・パターン形成に関しては教材の素材となる反応例については多くの蓄積ができた。特に、試験管内の振動反応の原理や光による影響について多くのデータが得られ、コンピューターによるグラフィック表示等啓蒙的教材としての掲示が可能になった。 また、空間振動によるパターン形成の再現性良い反応系が数多く見つかり、写真、ビデオに記録できた。 これらの素材は大学での授業等に活用された。 しかし、小学校、中学校、高校の教育現場での教材の活用については、訪問授業等を通して教材化を図る必要がある。機会が少なくまだ実現していない。今後、教育現場での活用、啓蒙的公開実験等の場を作ることが課題である。 化学教育分野では、周期的色彩変化を伴う振動化学反応の解析空間パターンのビデオ撮影等の基礎教材を作成した。この成果を研究会で発表し、反応に興味をもってクラブで研究している高校生や高校教師、大学の学生実験授業に振動の反応の授業を行なっている教官と意見を交わした。振動反応についてはクラブ活動で持続的な研究が行なわれ、高校生の自発的研究題材として発展していることが確かめられた。研究・教育の交流を通して、新しい探求の芽を育てることが可能である。 また、明礬の結晶作成について、高校生が簡単に取組めるAl-Cr混合結晶の作成法や結晶スケッチをテキストとして纒めた。大学一般教育の総合コース[秩序と混沌]の授業の受講者に振動反応・バターン形成の基本となる[ネットワーク]の考え方を学生がどのように把握しているかアンケート調査を行なう予定である。 このように平成4度の研究では教材のもとになる実験計について新しい知見がかず多くえられた。教材用のビデオが完成した。今後、これらの素材を教育現場で活用し、創造性を育てる教育システムとしての構築について検討する予定である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] T.Yamaguchi: "Artificial Retina.Photo-Image Processing in the Belousov-Zhabotinsky Reaction in Gels.," Proceeding,International Conference of the Max Planck Institute Space-Temporal Organization in Nonequilibrium Systems.
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[Publications] 1-4, (1992,)
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[Publications] S.Nakata: "Entrainment in an electrochemical forced oscillator as a method of classification of chemical species-a new strategy to develope a chemical sensor" Physica D.