1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04454404
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Research Institution | Kagawa Medical School |
Principal Investigator |
和田 文雄 香川医科大学, 医学部, 教授 (20028385)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大矢 治世 香川医科大学, 医学部, 助手 (80223973)
西 望 香川医科大学, 医学部, 助手 (10145047)
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Keywords | 前立腺 / 細胞外基質 / 増殖因子 / 上皮-間質間相互作用 / 男性ホルモン |
Research Abstract |
前年度は、無血清培養下での前立腺細胞の増殖に対する細胞外基質の効果を検討した。本年度は引き続いて、分化機能に対する細胞外基質の効果を調べる予定であったが、上記培養条件下では初代培養前立腺細胞の分化機能(分泌蛋白質の合成)を発現させることができなかった。このため本年度は、1)血清存在下で純粋な上皮細胞の培養を行うため、あらかじめ密度勾配遠心によって上皮細胞を分離する条件の確立と、2)より高度で分化機能の発現を調べるため、ノーザンブロット法による分泌蛋白質mRNAの検出条件の検討を行った。 1.Orlowskiらによってすでに報告されているPercoll密度勾配遠心を利用する方法では満足な結果が得られなかったため、酵素処理と遠心分離の条件を検討した。その結果、コラーゲナーゼ処理とトリプシン処理を同時にではなくてシークエンシャルに行うことによって、より生存能力の高い細胞が効率よく得られるようになった。遠心分離の条件は現在検討中であり、満足できる結果は得られていないが、遠心時間を短くした方が分離が改善される傾向があった。 2.前立腺腹葉、背葉、側葉の分泌蛋白質としてそれぞれprostatein(C1 subunit)、dorsal protein I、probasinを選び、これらのcDNAシークエンスに基づいてPCR用のプライマーを合成した。PCRによって増幅した各cDNA断片をプローブとして用いて、前立腺から抽出したRNAをノーザンブロット法で分析した結果、これらの分泌蛋白質に対応するmRNAを検出できた。これらのプローブを利用することによって、初代培養前立腺細胞における分化機能の発現を高感度で調べることができる。
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Research Products
(1 results)