1994 Fiscal Year Annual Research Report
顎関節症における関節雑音の客観的な診断法に関する研究-顎関節雑音の音響特性の検索
Project/Area Number |
04454510
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
道 健一 昭和大学, 歯学部, 教授 (40013891)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐野 司 昭和大学, 歯学部, 助手 (40241038)
高橋 浩二 昭和大学, 歯学部, 講師 (40197140)
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Keywords | 顎関節雑音 / MRI / 顎関節円板前方転位 |
Research Abstract |
本年度は臨床的に顎関節症の症状が認められない無症状者について関節円板のMR所見と開閉口時に産生される顎関節雑音の音響特性との関連について検討した。対象は顎関節雑音採取とともにMRI検査を行うことのできた7名14関節で、このうち5関節ではMR画像上で異常はなく(健常所見群)、9関節においては関節円板の前方転位が認められた(復位なし群:5関節、復位あり群:4関節)。顎関節雑音採取および分析は既に報告したわれわれの方法で行った。その結果、開口時の顎関節雑音の持続時間についてはマンホイットニ-U検定で健常所見群と復位なし群、復位あり群と復位なし群の間に統計的有意差が認められた。同様に閉口時の顎関節雑音の持続時間では健常所見群と復位なし群、復位あり群と復位なし群との間に有意差を認めた(P<0.01)。周波数特性については500Hz帯域ごとの平均音圧レベルを検討したところ、開口時では健常所見群と復位あり群においては3帯域(0.5〜1k、2〜2.5k、2.5〜3kHz)で有意差を認め、健常所見群と復位なし群では2.5〜3kHzの帯域に、閉口時雑音では健常所見群と復位あり群においては3帯域(1.5〜2k、2〜2.5k、2.5〜3kHz)に、健常所見群と復位なし群においては2帯域(2〜2.5k、2.5〜3kHz)に統計的有意差を認めた(マンホイットニ-U検定:P<0.01)。また1オクターブ分析による検討では、開口時雑音については健常所見群と復位あり群においては2帯域(31Hz、4kHz)に、健常所見群と復位なし群においては2帯域(31、62Hz)に有意差を認め、同様に閉口時雑音については健常所見群と復位あり群において7帯域(31、62、125、2k、4k、8k、16kHz)に、健常所見群と復位なし群においては7帯域(31、62、125、250、500、1k、2k、4k、16kHz)に有意差を認めた(マンホイットニ-U検定:P<0.01)。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Hiroshi Yosida,Tsuhasa Sanc Ryutakatacha koji Takahashi Kenichi Michi: "A Preliminary Investigation of a Method of Detecting Temporomandibula Joint Sounds." Joumal of Orofacial Pain. 8. 73-79 (1994)
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[Publications] Ritsuo Takagi,Tsukasa Sano et al.: "Angiography of the temporomandibular joint.:Description of an exerimental technique with initial results." Oral Surg Oral Med Oral Pathol. 78. 539-543 (1994)
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[Publications] Tsukasa Sano.Per-Lennart Westesson: "MR Imaging of the TMJ Increased T2 Signal in the Retrodishal Tissue of Paintul Joint" Journal of Orofacial Pain. (印刷中).