1992 Fiscal Year Annual Research Report
閉鎖ストレスに対する適応能力の個人差の解明とその予測のための試験的研究
Project/Area Number |
04551001
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
木田 光郎 名古屋大学, 環境医学研究所, 助教授 (80023654)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 正文 名古屋大学, 環境医学研究所, 助手 (30197470)
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Keywords | 感覚遮断 / 閉鎖環境 / 刺激希求尺度 |
Research Abstract |
閉鎖ストレスに対する耐性や適応能力の個人差の解明とその予測のための試験的研究として、本年度(初年度)の成果は,以下の3点である. 1.感覚遮断閉鎖環境実験装置の設営および計測用モジュールの完成.これにより次年度以降,比較的長期間にわたる実験遂行が可能となった。 2.約200名のデータに基づいて,刺激希求尺度(Stimulus Seeking Scale)の日本版を作成した.全40項目を対象とした因子分析(主成分解,バリマックス回転)を行った.予想された2因子が抽出され,それぞれ外的刺激希求と内的刺激希求の尺度を構成する項目として各10項目が選択された.これらの2軸は,相互に独立していること,およびその信頼性,妥当性について検討された. 3.刺激希求尺度に基づいて16名の被験者を選択し,6時間の短期感覚遮断閉鎖実験を施行した.閉鎖ストレスの個人差は,行動観察,脳波,筋電図,眼球運動,心拍,および刺激希求行動(VR-30)から測定した.現在,データの解析を進めているところである. 今後の展開として,刺激希求尺度の信頼性を高めるために被験者を増やし(500名)データの収集に勤めること,次に,この尺度の予測的妥当性を検討するために,さらに長期の閉鎖実験を計画している.
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