1993 Fiscal Year Annual Research Report
ビットを音源とした3軸VSP法による坑井掘削の監視と地下構造の評価(実証試験)
Project/Area Number |
04555146
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
新妻 弘明 東北大学, 工学部, 教授 (90108473)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅沼 宏 東北大学, 工学部, 助手 (50250717)
阿部 司 東北大学, 工学部, 助教授 (50005310)
佐藤 源之 東北大学, 工学部, 助教授 (40178778)
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Keywords | 逆VSP法 / 弾性波計測 / SWD法 / 坑井掘削モヌタリング / 石油開発 / 地熱開発 / 高温岩体 / 地下工学 |
Research Abstract |
(1)高感度坑井内3軸弾性波検出器の製作:前年度設計を行った高感度坑井内3軸弾性波検出器を製作した。本検出器は本年度のフィールド計測に用いられた。 (2)解析ソフトウェアの開発:堀管ラビング検出ならびに反射面推定ソフトウェアを開発した。また,音源が白色性を有しない信号から反射波の遅延を推定する3軸デコンボリューション法,および,3次元粒子運動軌跡解析による音源放射パターンの推定法に関して検討を行った。 (3)フィールド実験とデータの解析:(a)東八幡平東北大学実験フィールドEE-5井42〜203mの区間(口経189m)の掘削にともなう計測を行い,弾性波放射特性の解析,岩相モニタリング,ならびに地下構造の推定を行った。その結果以前本フィールドで得られたものと整合性の良い地下構造の推定結果が得られた。しかし,掘削ビットは互いに相関の低いP波とS波を放出しているという推定結果が得られ,掘削条件の違いによりビットの弾性波放射特性が異なることが明らかになった。(b)石油公団柏崎テストフィールド3号井274〜700mの区間(口経330m)の掘削にともなう計測を行い、信号の取得に成功した。本データは現在解析中である。(c)前年度取得した柏崎フィールド2号井(1000m)の掘削にともなう信号について,弾性波放射特性解析ならびに地下構造の推定を行った。本信号についてもP波と相関の低いS波の放出が確認された。(d)前年度に取得した電力中央研究所雄勝フィールドHDR生産井(1000m)の掘削にともなう信号の解析を前年度に引続き行い,本方法で推定された人工貯留層構造とAE計測結果との比較検討を行った。その結果,人工的に作成された高傾斜き裂の上端を,本方法により評価できたものと推定された。
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[Publications] 浅沼宏,高野淳,新妻弘明: "坑井掘削時のAEを用いた3軸VSP法による雄勝HDRフィールド人工貯留層の検知" 第5回地下と土木のAE国内コンファレンス論文集. 1-10 (1993)
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[Publications] 加原和明,浅沼宏,新妻弘明: "パーカッション式坑井掘削にともなうAEの3軸計測による地下反射体の検出" 第5回地下と土木のAE国内コンファレンス論文集. 11-17 (1993)
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[Publications] H.Asanuma,H.Niitsuma: "Measurement of a HDR reservoir by means of the triaxial drill-bit VSP" Abstracts of 2nd Borehole Seismics Conference. (1993)
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[Publications] 浅沼宏,高野淳,新妻弘明: "坑井掘削音を用いた3軸VSP法による電力中央研究所雄勝フィールドHDR貯留層の計測" 日本地熱学会平成5年度学術講演会講演要旨集. B20 (1993)