1992 Fiscal Year Annual Research Report
複合加工法による金属・セラミックスの接合と成形技術の開発研究
Project/Area Number |
04555164
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Research Institution | Miyagi National College of Technology |
Principal Investigator |
池田 千里 宮城工業高等専門学校, 材料工学科, 教授 (60109832)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿部 元 日立電線株式会社, システム・マテリアル研究所, 主任研究員
田口 収 宮城工業高等専門学校, 材料工学科, 助教授 (30042253)
丹野 浩一 宮城工業高等専門学校, 材料工学科, 教授 (50042247)
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Keywords | 複合材料 / セラミックス / 接合 / 塑性加工 / クラッド / 拡散 / 粉体粒子 / 押出し加工 |
Research Abstract |
今年度は、種々の金属を圧延、すえ込みなどの塑性変形によって、セラミックスと金属の接合性を支配する因子を整理した。 はじめに「インサート材」として、親和性を上げ、かつ応力緩和層を形成するようなTi、Zr、Cu、Ni、Ag、Nbなどを候補として準備した。これらによって形成された反応層を介してセラミックスと金属が接合し、機能性も併せ持つことが期待される。まず、イオンビーム真空蒸着により、圧延用金属シート面に、インサート効果を兼ねた、薄膜を形成させた。これらとFeシートとの組合せを中心に接合加工を行ない、光学および走査型電子顕微鏡で組織観察および界面組成の分析を行なった。また、冷間接合では拡散の効果が期待できないものは、より健全な接合を得るため、接合後に拡散熱処理を行なった。この結果、接合には界面での「健全な」せん断(相対すべり)変形が効果的であり、Ti、Al、Cu、Ni、Agのうち、Ti、Al、Cuが接合効果が良好で、特にTiの蒸着では、わずか0.1μm程度の薄膜でも、種々の金属のクラッド圧延接合にかなりの寄与をすることが確かめられた。 一方、円柱試料をリング試料に強制的に押し込む、「円柱すえ込み」加工のための複合圧接用治具を試作した。本手法は、押出し加工とすえ込み加工を効果的に組合せたもので、円柱試料の径とリング試料の内径との重複部(△D)で、異種材料同士が互いに塑性せん断変形を強制される点にある。セラミックスについては、酸化物超電導材料(YBa_2Cu_3とアルミナ(Al_2O_3)について、予備成形・焼結の後、円柱すえ込みを行なった。金属については、Cu、ステンレス(SUS304L)を使用し、前者はFeリングとの良好な接合が得られた。しかし、ステンレスとセラミックスについては接合性は不十分で、平成5年度は各プロセス条件をさらに詳細に検討し、接合効果を向上させる実験を進行中である。
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