1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04555165
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
本間 基文 東北大学, 工学部, 教授 (50005261)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉本 諭 東北大学, 工学部, 助教授 (10171175)
岡田 益男 東北大学, 工学部, 助教授 (80133049)
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Keywords | 電極材料 / 脳外科手術 / 銅合金 / Al_2O_3分散合金 / 電気焼灼子 |
Research Abstract |
脳外科手術において,放電現象を利用し,ピンセット型の電気焼灼子を用いた止血操作が多用されているが,電極表面に生体組織が付着し,操作の停止あるいは正常組織の損傷の発生する危険が伴う。著者らは、生体組織の付着が組織中の炭素と電極材料との反応によるとの考えから炭素との反応が殆んどない銅、銀原合金を用いて生体組織が付着しない電極材料を開発した。しかし、それらの合金は強度、耐熱性、耐食性が乏しいために,本原合金を用いた電極を繊細な形状にすることが不可能であった。特に手術が顕微鏡下でのマイクロサージェリーが発達し,電極形状がより繊細にしかも耐熱性のある強度を有する電極材料が要求されている。 本年度は耐熱性のあるCu,Ag原合金を得る目的で,CuにAl_2O_3が微細に分散した合金を作装し、その電極特性を測定した。結果を要約すると次の通りである。 1.銅合金にAl_2O_3を分散した合金は硬度Hv=200以上に達し、しかも、800℃程度の焼鈍においても硬度の低下が少くないことを確認した。 2.上記合金を冷間加工により強化処理を行い.電極を試作し、食肉による組織付着実験を行ったところ、組織の付着が認めらず、良結果が得られた。 3.動物実験による試作した電気焼灼子の実験でも良好な結果が得られてい。 以上の結果を基にして,合金組成および強化方法の最適条件を見出して電極特性の向上を図り、臨床実験を計画している.
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