1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04556024
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
竹村 冨男 名古屋大学, 農学部, 教授 (90014919)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原田 真樹 森林総合研究所, 木材利用部, 農林水産技官
川元 紀雄 森林総合研究所, 木材利用部, 農林水産技官
安藤 幸世 名古屋大学, 農学部, 助手 (60242848)
佐々木 康寿 名古屋大学, 農学部, 助手 (90154004)
都築 一雄 名古屋大学, 農学部, 助教授 (60023438)
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Keywords | 木構造 / 木造軸組 / 機械プレカット / 構造解析 / 半剛節 / 接合 / 剛性 / 壁倍率 |
Research Abstract |
II.接合方式の極少単純化に基づく新構法の開発(提案2) 前年度では、接合金物を用いない構法を提案・検討したので、今年度ではそれに接合金物を付した構法の提案・検討を主な目的とした。得られた結果の概要を、研究の計画項目にしたがって述べると、以下の通りである。 1.新構法の原理 軸組の基本は腰掛けありの単一接合方式とし、これに接合金物として、ひら金物、かね折り金物を併用する。 2.新構法の具体的提示 上記の構法原理を用いた2階建木造住宅を想定して、簡単な平面骨組(273cm×80.5cm×10.5),および立体骨組(161cm×90cm×75cm)を設定し、それらの接合法を考案・図示した。また、断面10.5cm角のベイツガ人工乾燥材を用いて、それらを実際に作成し、実大構造物実験に供した。 3.新構法の構造的強度特性の解明 構法提案には、構造安全性の確認が不可欠と考え、上記の軸組構造モデルに対して、水平加力試験と半剛節立体構造解析を行った。ただし、平面軸組構造モデルに対する加力は6サイクルの繰り返し負荷とした。実験の結果、軸組構造モデルの初期および最大荷重点までの剛性は、接合金物の併用により幾分高くなるが、ありほぞ先端部(女木)における亀裂発生後は、反って変形が急増する傾向が認められた。また、立体軸組構造モデルに対する加力実験の結果から軸組の壁倍率を算定し、土塗壁の倍率よりやや高い約0.6の値を得た。他方、構造解析による立立軸組構造モデルの初期剛性は実測による値とほぼ合致し、半剛節立体構造解析の妥当性が確かめられた。 4.研究成果のとりまとめと印刷・公表 以上の各研究項目の結果を、「接合方式の極少単純化に基づく木造軸組新構法の開発」と題して小冊子に取りまとめ、印刷・公表した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 佐々木 康寿: "木造プレカット仕口の接合強度特性" 第43回日本木材学会大会研究発表要旨集. 3 (1993)
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[Publications] 原田 真樹: "腰掛けあり接合による木造軸組の構造強度" 第43回日本木材学会大会研究発表要旨集. 5 (1993)
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[Publications] 竹村 冨男: "木造軸組における接合方式の単純化とそのモデル実験" The Inter(大学研究年鑑94). (印刷中). (1994)
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[Publications] 中井 毅尚: "腰掛けあり仕口接合部のねじり接合剛性係数" 木材学会誌. 40(印刷中). (1994)
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[Publications] 原田 真樹: "プレカット材を用いたフレームの解析-接合金物の有無による挙動の違い-" 第44回日本木材学会大会研究発表要旨集. (印刷中). (1994)
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[Publications] 竹村 冨男: "機械プレカット構法の試み(2)接合金具のある場合" 第44回日本木材学会大会研究発表要旨集. (印刷中). (1994)