1993 Fiscal Year Annual Research Report
極小関節鏡における多角的画像処理診断支援システム開発に関する研究
Project/Area Number |
04557067
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
松井 宣夫 名古屋市立大学, 医学部・整形外科, 教授 (40009569)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井口 普敬 知多厚生病院, 整形外科, 医長
小林 正明 , 助手 (20254287)
吉田 行雄 自治医科大学, 医学部, 助手 (00220624)
種田 陽一 , 講師 (40145735)
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Keywords | 関節鏡 / 画像処理 / 超音波断層法 / 関節軟骨 |
Research Abstract |
関節鏡画像データ,関節内超音波検査画像データ,レントゲン像などの各種画像データはそれぞれの患者データとともに画像処理装置内に蓄積されてきており,容易に画像の呼び出し,処理,相互の比較が可能となっている.まず,画像処理による関節軟骨の変性度指数と主観的な関節鏡視像による変性度との間に強い相関があることがさらに明確になり,客観的に関節軟骨変性度を評価できることがわかった.また,レントゲン像と関節鏡所見との比較により,従来変形性関節症の進行度の判定に使用されていたレントゲン像では,必ずしも変形性関節症の進行度を反映していないことがわかり,関節鏡の必要性が再認識された.一方,関節内の超音波装置は臨床的に使用しやすいように改善し,症例数を増やし,その結果と関節鏡所見を比較した.それによると関節鏡所見が同じように見えても,すでに関節軟骨の厚さに変化のある症例があることがわかった.関節鏡により,軟骨の観察は可能であるが,表面のみしか見えず,関節軟骨内部の変化を見るためには関節鏡視下の超音波断層法が必要であることがわかった.また,治療前後の比較も容易に過去の画像データを引き出し,現在の所見との比較検討が可能であるため,その評価も容易であった. 以上の結果は,すべて各種の画像データの比較検討より得られたが,我々の画像処理診断支援システムにより画像処理,比較検討が容易でありいままでに得られなかった相関関係などを明らかにすることができた.今後,さらに症例数を増やし検討していく予定である.
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[Publications] 小林,正明: "関節鏡視下超音波断層法の試み" 関節鏡. 17. 85-90 (1992)
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[Publications] 小林,正明: "変形性膝関節症の単純X線像と関節鏡視所見" 中部日本整形災害外科学会雑誌. 36. 119-120 (1993)
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[Publications] 小林,正明: "末期変形性膝関節症における半月板鏡所見" 関節鏡. 18. 29-32 (1993)
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[Publications] 小林,正明: "関節鏡視下半月板縫合術の術後成績" 中部日本整形災害外科学会雑誌. 36. 1427-1428 (1993)