1992 Fiscal Year Annual Research Report
高度データベース応用の為の対象指向永続的並列データベースプログラミングシステム
Project/Area Number |
04558008
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
喜連川 優 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (40161509)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中野 美由紀 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (30227863)
高木 幹雄 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (30013113)
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Keywords | 永続プログラミング言語 / オブジェクト指向 / データベース |
Research Abstract |
永続性を有するデータを取り扱うシステムは、ファイルシステムからデータベースシステムへと発展を遂げてきた。この過程で永続データ操作のインタフェースを高度化し、データモデルと操作言語を設定することにより、アプリケーションプログラミングを容易にするとともに、プログラムとデータベースの独立性を高める努力がなされてきた。しかしながら、操作言語はデータモデルに依存し、データモデルは現時点では関係モデルが主流であるが、極めて単純な構造しか支援しておらず、より複雑なアプリケーションを作成しようとすると、大きな困難がある。このことからプログラミングから直接永続変数を操作できる、より原始的な言語システムに対する要望が強くなった背景から、本研究ではP3Lと名付けた新しい永続プログラミング言語を開発している。永続性を実現する基本メカニズムとして,参照した値を2次記憶との間でトランスペアレントに移動するポインタスイズリング方式が核となるが、本研究では、従来のレイジー、イーガーの両者の中間的な新しいスイズル方式を提案し、実装するとともにその評価を進めた。木構造を有するデータを走査するプログラムにより評価することにより,スイズリングオーバヘッドを極めて小さくおさえることが出来ることを確認した。現時点ではC++コンパイラを修正することにより実装しているが、より完成度の高いシステムへと研究を進めてゆく予定である。又、より大規模なアプリケーションを記述し、その有効性を確認してゆきたい。
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[Publications] 鈴木 慎司,喜連川 優,高木 幹雄: "永続的プログラミング言語P3Lにおける分岐特性を考慮したレジデンシィ検査について" 電子情報通信学会1993年春期大会講演論文集. (1993)
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[Publications] 鈴木 慎司,喜連川 優,高木 幹雄: "永続的プログラミング言語P3Lの実装におけるポインタ書き換え方式のコスト評価" 情報処理学会第45回全国大会. 4-87. (1992)
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[Publications] 鈴木 慎司,喜連川 優,高木 幹雄: "永続的プログラミング言語P3Lの実装方式" 情報処理学会データベース研究会,. 69-77 (1992)
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[Publications] 鈴木 慎司,喜連川 優,高木 幹雄: "永続的プログラミング言語のためのコピー方式ゴミ集めの実行時コストについての考察" 情報処理学会第44回全国大会講演論文集. 4G-10. (1992)
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[Publications] 鈴木 慎司,喜連川 優,高木 幹雄: "永続性を備えたC言語における可動オブジェクトの実装について" 情報処理学会第43回全国大会講演論文集. 2P-7. (1991)
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[Publications] 鈴木 慎司,喜連川 優,高木 幹雄: "永続的プログラミング言語におけるオブジェクト識別子の主記憶内表現について" 情報処理学会データベースシステム研究会. 91,46. 1-8 (1991)