1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04640387
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
國友 正和 神戸大学, 理学部, 教授 (40031348)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鏑木 誠 神戸大学, 國際文化学部, 教授 (40093504)
河本 敏郎 神戸大学, 理学部, 講師 (70192573)
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Keywords | コヒーレンストランスファー / 量子ビート / 自然放出 / 光励起 / 原子衝突 / アルカリ原子 / 偏光 / 半導体レーザー |
Research Abstract |
本研究の目的は、次の1-5の課題の研究によって、光学遷移・原子衝突によるコヒーレンストランスファー(副準位間コヒーレンスの他準位或は異種原子への移行)の過程の特質を明らかにすることである。 1.実験装置の製作(試料はガラスセル中のCs、Rb蒸気) 2.蛍光の自然放出によるコヒーレンストランスファーの研究 3.光吸収によるコヒーレンストランスファーの研究 4.ライトシフト効果によるコヒーレンストランスファーの研究 5.原子衝突効果によるコヒーレンストランスファーの研究 上記各項目についての研究の経過と成果は次の通りである。 1.CsおよびRbのD1線、D2線にそれぞれ共鳴する半導体レーを完成させた。 2.Cs試料について、自然放出過程により他準位へ移した副準位間コヒーレンスを、自己誘導減衰およびコヒーレンストランスファーエコーの方法で観測することに成功した。実験結果を遷移確率と状態混合を考慮し、一種の量子ビートの過程と見なす理論計算によって解析した。この研究に関連して「量子ビートエコーの光ポンピングモデル」の論文を発表し、「コヒーレンストランスファーエコー」の論文を準備中である。 3.Cs試料について、光励起によるコヒーレンストランスファー過程(直線偏光パルスで基底状態のコヒーレンスを励起状態に移す過程)を調べる実験を行い、新しい形のコヒーレンストランスファーエコーの現象を見いだした。より詳細な実験を行い結果を公表する予定である。 4.予備実験を完了した段階であり、引続き研究を継続する予定である。 5.この課題については、緩衝気体圧力の連続変化を行う装置の製作が遅れているが、異なる圧力のセルを用いた予備実験には成功している。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] N.Fujiwara: "Spin Fluctuation and Static Properties of the Local Moments in the Haldane-Gap System Ni(C_2H_8N_2)_2NO_2(ClO_4) Studied by ^1H-NMR" Phys.Rev.B47. 11860-11869 (1993)
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[Publications] T.Kohmoto: "Phase Relaxation in a Well-Defined Noise Field:A Two-State Pulse Noise Field" Phys.Lett.A181. 97-104 (1993)
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[Publications] K.Eda: "Preparation and Characterization of a Sodium Insertion Compound of Hydrogen Molybdenum Bronze Na_<0.25>(H_2O)_y[H_<0.21>MoO_3]" J.Mater.Chem.(in press). (1994)
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[Publications] T.Kohmoto: "Nuclear Magnetic Relaxation in an Ising-Like Antiferromagnet CsCoCl_3:Domain-Wall Pairing in the 3D-Ordered Phase" Phys.Rev.B49 (in press). (1994)
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[Publications] T.Kohmoto: "Hole Burning in Well-Defined Noise Fields:Motional Narrowing" Phys.Rev.B49 (in press). (1994)