1994 Fiscal Year Annual Research Report
沿磁力線電流とプラズマの総合解析に基づく磁気圏物理のグローバルイメージング
Project/Area Number |
04640423
|
Research Institution | University of Tokyo |
Principal Investigator |
飯島 健 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (70011624)
|
Keywords | Region 1沿磁力線電流 / Region 2沿磁力線電流 / Region 0沿磁力線電流 / 磁気圏アチムサル電流 / 磁気圏ラジアル電流 / カスプ領域 / プラズマソフトゾーン / プラズマシート |
Research Abstract |
1.内部磁気圏電流系の決定。 人工衛星AMPTECCEにより地磁気赤道面近傍で計測された磁場データよりL=4.6-8.1 Re範囲内の内部磁気圏における水平電流系とその発散の空間分布を、磁気赤道面の太陽風に対する仰角が12°-24°の場合について決定した。バックグランド磁場に垂直な水平電流のうちアチムサル電流は静穏時非静穏時共にほぼ全ての場所で西向きに流れ、強度は23時付近で最大となる。ラジアル電流の存在は非静穏時に顕著で13-20時で地球に向かい、00-05時で地球から外に向かう系統的流れパターンを示し強度はアチムサル電流の1/5程度である。JxBストレスとバランスするプラズマストレスは地球に向かう方向の圧力勾配(ラジアル成分)と、午后側と朝方双方から22時に向かい真昼と朝方双方から9時に向かう圧力勾配(アチムサル成分)より成る空間分布を示す。水平電流の単位体積当たりの空間的非一様量から決定される沿磁力線電流は低高度で確認されているRegion 2電流系に一致することが判明した。 2.昼側磁気圏沿磁力線電流特性の解明。 低高度極軌道衛星で計測されたプラズマ降下粒子と磁場データを用いて、沿磁力線電流とプラズマ特性領域の関係を惑星間空間磁場のBz<0で|By|が大きい場合に決定し総括的モデルを構築した。12時付近を中心にプラズマ特性領域のカスプとマントルが発生し、北半球でBy<0、南半球でBy>0の場合は、マントルは夕方側まで進展するがカスプは朝方側に移り、カスプには電離圏に流入する沿磁力線電流(ミッドデイRegion 1)マントルに電離圏から流出する電流(Region 0)が随伴する。これらプラズマと電流のパターンを12時-O時子午后に関して鏡像化し電流の流れの方向を逆転させた分布が、北半球でBy>0、南半球でBy<0の場合に発生する。カスプ、マントル以外のプラズマソストゾーンは北半球でBy<0、南半球By>0の場合には真昼から朝方が狭く、夕方側で広い分布を示しRegion 1電流が随伴する。カスプ、マントルに存在する沿磁力線電流系は、それ以外のソフトゾーンおよびプラズマシートに対応する電流系とは発生機構が本質的に異なることを確認した。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] Iijima,T.: "Substorm currents in the equatorial magnetotail" Journal of Geophysical Research. 98. 17283-17298 (1993)
-
[Publications] Watanabe,M.: "Substorm growth phase on the magnetotail" Journal of Geophysical Research. 98. 17299-17316 (1993)
-
[Publications] Ohtani,S.: "Simultaneous prenoon and postnoon observations of three field-aligned current system from Viking and DMSP-F7" Journal of Geophysical Research. 100(in press). (1995)
-
[Publications] Ohtani,S.: "Four large-scale field-aligned current system in the dayside high-latitude region" Journal of Geophysical Research. 100(in press). (1995)
-
[Publications] Watanabe,M.: "Synthesis model of dayside field-aligned currents for strong IMF By" Journal of Geophysical Research,. (submitted)No.1994).
-
[Publications] Nakagawa,M.: "Diagnosis of plasma regions associated with northward 2MF field-aligned current system" Journal of Geophysical Research,. (to be submitted).