1992 Fiscal Year Annual Research Report
超高速通信ネットワーク向きプロトコルの開発およびその性能評価に関する研究
Project/Area Number |
04650288
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
宮原 秀夫 大阪大学, 基礎工学部, 教授 (90029314)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 英 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学センター, 助教授 (10231656)
村田 正幸 大阪大学, 基礎工学部, 助教授 (80200301)
下條 真司 大阪大学, 大型計算機センター, 助教授 (00187478)
西尾 章治郎 大阪大学, 工学部, 教授 (50135539)
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Keywords | 広帯域ISDN / ATM / 画像符号化 / ファイル転送 / 通信プロトコル / 性能評価 / シミュレーション |
Research Abstract |
ATM網においてはバースト性を持つトラヒックを多重化することによってチャネルの有効利用が図られるが、そのためには、呼設定時にそれぞれの呼が要求するセル棄却率などの通信品質を満たすように帯域を割り当てなければならない。しかしながら、要求する通信品質はトラヒックによって大幅に異なっている。そのため、各トラヒッククラスに優先権を与え、優先権制御を行なうことにより多重化効果の向上が期待できる。本年度においては、各トラヒックソースをセルレベル、バーストレベル、コールレベルに分けた階層モデルを構築し、それぞれのレベルでの解析を行なう手法を確立し、トラヒックの優先権制御を考慮した多重化効果を最終的に呼損率という観点も含めて明らかにすることを可能にした。 本年度においては、特に以下に述べる2点に関して重要な結果を得た。まず、画像符号化に階層符号化方式を用いた場合の画像トラヒックモデルを構築し、その多重化特性の評価を行なった。その結果、チャネル容量が150Mbpsの場合では、階層符号化を行なうことによって多重化効果がかなり向上できることを明らかにした。しかしながら、これは優先権制御の導入効果と共に、画像トラヒックのバースト性を抑えたことに起因しており、トラヒックのバースト性がATM方式の通信品質に対して与える影響がきわめて大きいことが明らかになった。さらに、ATM網における高速データ転送を目指して、なかでも特に重要となるファイル転送についての評価を行なった。本研究では、特に、画像など他のトラヒックと多重化した場合のファイル転送の性能を調べ、その特性を明らかにした。 今後は、具体的に、データ転送プロトコルの提案、および、その評価を行なっていく予定である。
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Research Products
(2 results)