1993 Fiscal Year Annual Research Report
超高速通信ネットワーク向きプロトコルの開発およびその性能評価に関する研究
Project/Area Number |
04650288
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
宮原 秀夫 大阪大学, 基礎工学部, 教授 (90029314)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村田 正幸 大阪大学, 基礎工学部, 助教授 (80200301)
下條 真司 大阪大学, 大型計算機センター, 助教授 (00187478)
西尾 章治郎 大阪大学, 工学部, 教授 (50135539)
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Keywords | 広帯域ISDN / ATM / バーチャルパス / パケット棄却率 / 回線容量割当法 / 性能評価 / シミュレーション |
Research Abstract |
本研究では、当初、メディアごとの異なるサービス品質を考慮した経路選択方式の提案を行なう予定であった。ところが、ATM網に代表される近年の高速広帯域網においては、あらかじめエンド間において仮想的なパスを設定しておくバーチャルパス(Virtual Path:VP)の概念が導入されつつある。それぞれのエンド間に複数のバーチャルパスを設定しておく場合、経路接択は重要な問題であるが、それよりもさらに重要な問題として、メディアごとのさまざまなサービス品質を満たす網設計をいかに実現するかが急務の課題となっている。 そこで、本研究では、音声・画像・データなど要求品質の異なる様々なトラヒックを扱うマルチメディア網における回線容量割当法を提案し、その有効性を示した。従来の網設計手法の多くは平均遅延を制約条件としていたが、マルチメディア網ではパケット棄却率や遅延分布がより重要な尺度となり、従来の手法を適用することはできない。そこで、本研究では、End-to-Endの遅延分布とパケット棄却率を設計の際の制約条件として、異なる要求品質を考慮した網設計のための発見的手法を提案した。本研究で提案するアルゴリズムを用いることにより、メディアごとのEnd-to-Endの遅延分布とパケット棄却率の要求品質を満たすことのできる網を、従来の設計手法による網と比較して、わずかなコスト上昇の下で設計できることを明らかにした。 本研究で示した回線容量割当手法に基づく網を構築した後、網の負荷状況に応じて、以下に経路選択を実現するかは今後の課題である。
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