1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04650572
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
泉田 英雄 筑波大学, 芸術学系, 講師 (70203057)
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Keywords | 建築史 / 東洋 |
Research Abstract |
主として雑誌に発表された関係分献の収集と整理を行った。イギリスの代表的建築雑誌である「ビルダー」と「アーキテクト」、イギリス王立建築家協会誌「RIBAトランザクション」及び「RIBAジャーナル」、ベンガルアジア協会「アジア研究」及び「ベンガルアジア協会雑誌」、王立地理学協会「RGSトランザクション」及び「RGSジャーナル」のインデックスから、アジアの国名、都市名、建築遺構名などを基にして関係記事の検索を行い、それを複写整理した。この中で「アジア研究」の中に、これまで知られていなかった古代インド建築に関する研究論文が発表されており、これらが東洋建築史研究の発端になったと思われる。さらに、これまでイギリスとアメリカ合衆国の大学にアジア建築に関して出された博士論文を同じように国名、都市名、建築遺構名から検索して、複写物を購入した。これらから、関係分野にどのような研究者がいたのか明らかにしているところである。 1900年に上海で結成された中国建築土木技師協会の雑誌は、所在がイギリスの土木技師協会図書館にしか確認されていない。また、単行本として出版された関係論文についてはいくつかのカタログから研究者名を通して検索可能であるが、その本の複写注文から入手まで大変な時間がかかり、一部全頁複写注文不可能であることが分かった。さらに、19世紀後半東洋建築史研究に最も大きな貢献をしたジェームス・ファーガソンについては彼の日記などの資料が現存しているが、日本から複写注文が不可能であることが分かった。そのため、海外での資料収集旅行は不可欠であり、平成5年度「アジアのコロニアル建築に関する基礎的研究」と題する国際学術研究としてイギリス、フランス、そしてアメリカ合衆国の主要図書館での資料収集を申請している。
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