1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04650585
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
増田 昌敬 東京大学, 工学部, 助教授 (50190369)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長縄 成実 東京大学, 工学部, 助手 (10237539)
宮沢 政 東京大学, 工学部, 助手 (30010987)
田中 彰一 東京大学, 工学部, 教授 (50010799)
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Keywords | 石油工学 / 粘弾性 / レオロジー / 高分子溶液 / 資源開発 / EOR / 流体力学 / 多孔質媒体 |
Research Abstract |
本研究では,孔隙構造と液体のレオロジー方程式を組み合わせて,粘弾性液体が多孔質媒体内を流動する時の流動特性を予測する数学モデルを開発する。さらに,このモデルを用いて,粘弾性液体の地層内流動の解析を行い,地下の加工技術やEOR法における粘弾性液体の利用方法についての検討を行う。本年度は,研究の対象とする粘弾性液体としてポリアクリルアミド水溶液を考えて,以下の研究を行った。 1.レオメーターによる液体の粘弾性の測定 レオメーターを用いた強制振動法による測定から,ポリアクリルアミド水溶液(濃度500ppmと1,000ppm)の動的弾性率と動的粘性率の測定を行った。測定データは,角周波数ωが0.1〜100rad/sの範囲で得られた。但し,測定データに適合した溶液の構成方程式の決定にはまだ至っていない。 2.孔隙流路モデルを用いた流動実験 ガラス管を材料とした実験の孔隙流路モデル(単一径の円管から成る単一毛管モデルと,径の異なる2種類の円管を組み合わせた複合毛管モデル)を製作した。複合毛管モデルでは,くびれ部と広がり部の繰り返し構造から成る多孔質媒体内の流路を模擬した。両モデル内をグリセリン水溶液とポリアクリルアミド水溶液が流動する時の圧力損失と流量の関係を測定した。その結果,グリセリン水溶液の両モデル内の流動特性は,溶液をニュートン流体と仮定することにより適切に予測できることを確認した。一方,ポリアクリルアミド水溶液では,溶液をべき乗則流体を仮定することにより,単一毛管モデル内の流動特性のみを適切に予測することができた。 溶液の弾性を考慮した流動方程式の構築が次年度の研究課題である。
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Research Products
(1 results)