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1992 Fiscal Year Annual Research Report

メヌル-シリコン化合物(シリサイド)の成長機構に関する基礎研究

Research Project

Project/Area Number 04650604
Research InstitutionKyushu Institute of Technology

Principal Investigator

下崎 敏唯  九州工業大学, 工学部, 助手 (00093964)

Keywords反応拡散 / Ni-Si系 / シリサイド / 拡散相の非同時形成 / 相形成順 / バルク拡散対
Research Abstract

Ni薄板/Si単結晶〈100〉拡散対を550〜750℃で15分〜49時間加熱した結果、Ni側から順にNi_5Si_2,Ni_2Si,Ni_3Si_2,NiSiの4相が確認され状態図に存在するとされるNi_3Si,NiSi_2は今のところ存在が確認されていない。Ni/Si接合面から遠く離れ、濃度変化がないSi単結晶内に応力歪によると思われる亀裂が多数見られた。これらの拡散相の内で最も成長速度の大きいNi_3SiはSiウエハ中に櫛の刃状に成長し、そのほかの相厚もばらつきがあって層幅の正確な測定は困難であったが、拡散対内に形成されたそれぞれの相の厚さWiおよび合計厚さとも加熱時間の平方根√<t>に比例する(放物線則に従って成長する)と見なせた。それぞれの温度で決定された相成長係数K=W^2/tの対数1og(K)と1/Tの間には直線関係が成立した。Tuらの850℃およびMayerらの低温度での薄膜拡散対(膜圧0.2μm以下)の結果と比較したところ、低温度での薄膜拡散の結果は、本実験で得られた直線よりも1〜2桁大きい値をとることが明かとなった。薄膜拡散対では表面、粒界、転位芯などの高速拡散が関与しているものと考えられる。以上の結果からはバルク拡散対では薄膜拡散対で観察されているようなシリサイド爆発的急成長(explosive silicidation)は認められなかった。
Tuらによる850℃で3日間の拡散ではNisi_2の形成が確認されている。また、蒸着薄膜/Si間に形成される最終シリサイドはNiSi_2であることから、NiSi_2の形成が期待された。そこで薄膜拡散対と同様、Niの厚さを50μmと薄くし加熱の途中でNiを枯渇させる半無限/有限板厚拡散対を850℃で6日間加熱したがNiSi_2の形成は確認できなかった。相出現の条件については引き続き検討する予定である。

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Published: 1994-03-23   Modified: 2016-04-21  

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