1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04660232
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Research Institution | OBIHIRO UNIVERSITY OF AGRICULTURE AND VETERINARY MEDICINE |
Principal Investigator |
久保 嘉治 帯広畜産大学, 畜産学部, 教授 (40003074)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 康貴 帯広畜産大学, 畜産学部, 講師 (90191452)
樋口 昭則 帯広畜産大学, 畜産学部, 助教授 (40250534)
永木 正和 鳥取大学, 農学部, 教授 (90003144)
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Keywords | 経営ゲーム / モンテ・カルロ・シミュレション / データ包絡分析 / 技術効率 / ファジィ線形計画法 / ファジィ線形回帰分析 |
Research Abstract |
1.畑作と酪農からなる複合農業経営をモデルに、不確実性を伴う事前情報には、過去20年に及ぶ収量分布を組み入れ、作物収量は発生型を確率的に定めるシミュレション技法を適用し、いわゆる事前的診断システムとしての経営ゲームをコンピュータシステムとして試作開発した。個別的な生産乳量の決定にはストキャステケション技法を採用した。農業経営の学習モデルとして適用実験を行い利用可能性を確認した。2.ファジィ概念を組み込んだ数理計画法は、曖昧さの設定如何によって変化する計画案を策定出来る事から、事前的な診断に利用できる。輪作条件をファジィとする畑作経営の線形計画分析から、通常の線形計画あるいは目標計画よりは、事前的診断のためのより豊富な情報が得られるという有利さが示された。3.経営の隘路を事前的に探るWHAT-IF型モデルよりも、集団データを包絡する生産(あるいは費用)フロンティアを基に個別経営の技術効率を計測する要領の経営診断手法を提案し、技術効率の測度に関する諸概念及び計測方法に関する課題を整理した。北海道の酪農経営における粗飼料生産データに適用し、具体的に技術効率を計測するとともにフロンティア計測方法による技術効率間に微妙な差異の存在を吟味した。4.投入-産出の事前的診断においては、産出目標をどう定めるかが大切である。投入-産出の確定的な関係を前提にしたエキスパートシステムの限界を痛感する所となり、経営主の目的達成動機という要素を加味した目標収量決定モデルを構想し、方法論的な改善として、ファジィ概念を包摂した線形回帰モデルを提案し、その計測方法を解明した。目標産出量の推計にはファジィ線形計画法が有効である事と、事前的診断では不可欠となる経営主の考え方をいろいろな段階で取り入れながら、目標産出量の計測が出来る事を明かにした。
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