1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04660242
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
梶井 功 東京農業大学, 農学部, 教授 (60041589)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
熊井 治男 東京農業大学, 農学部, 講師 (10195513)
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Keywords | 農業センサス / 年雇 / 施設園芸 / 労働力の給源 |
Research Abstract |
統計分析 農業センサスの示すところでは、農業年雇は1980年以降、それまでの一貫した減少から反転、増加しているが、90年センサスでもその増加が確認された。また、農業臨時雇用は、総雇用量も雇用農家数も減少しているが、そのうちの年間延300人日以上雇用農家数は、これまた80年以降増加してきている。1980年をさかいにして農業雇用のうごきには明らかな変化が統計的に確認できる。この雇用増は、地域的には、年雇のばあい、北陸、南関東、近畿、山陰、南九州を除く各地域で見られるが、増加が特に顕著なのは東海であり、85〜90年で41%もの増を示している(それにつぐのは北海道の26%増)。300人日以上雇用農家数は、山陰、北陸を除く各地域で増加したが、このばあいも東海の増が顕著であり、北陸の34%増につぐ27%という増加率を示している。この東海の顕著な雇用増は、この地域での野菜類及び花きを中心とする施設園芸の発展にともなって生じたものであり、その他の地域でも雇用増は施設園芸を中心に起きている。 実態調査 今年実施した実態調査で確認できた重要なポイントをあげておけば、(1)増加する年雇の給源が著しく変ってきていること、(2)給源変化とも関連するが住込みより通いが支配的になりつつあること、(3)選別行程での雇用に特に顕著だが、家庭内職形態の臨時雇が増えていること、の3点を注目すべき新しいうごきとしてあげることができる。かつての年雇はいわゆる小作貧農の子弟がその給源だった。が、最近の年雇のなかにはなかば研修目的で他家で働く、上層農の子弟や農業的自立のチャンスを求めている非農家出身の青年、勤労者家庭の中年婦人等がある。最後の婦人層が通い形態の年雇として統計町に把握されている。
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