1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04660253
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
田中 雅史 三重大学, 生物資源学部, 教授 (20024565)
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Keywords | 洪水吐き減勢工 / 水理模型実験 / 水理変動現象 / 水音解析 / 植生水路 / スペクトル解析 |
Research Abstract |
各種情報機器の導入により水理計測データから有用な情報を抽出する方法について、ハード、ソフトの両面から検討した。えられた成果は次のとおりである。 1)ダム洪水吐き減勢工の水位変動解析:従来主観的に判断されていた減勢工の減勢効果の判定は、水位変動解析によりおこなえばよいこと、その判定基準はパラメータσ/H(σ;標準偏差、H;全水深)において、0.03程度であることを示した。ついで、フラクタル解析法により変動の性状から減勢効果を判定する方法を見いだした。 2)水音の解析:自然環境の水音から水利施設の発生する人工的水音まで種々の音源による水音の音響的特性を解析し、視覚的に表示する方法を示した。ここに提示した方法はいずれも市販の一般的応用ソフトウェアを運用することにより、簡便におこなうことができる。水利施設の発生する音は、自然環境の音よりも可聴域において低周波数域の音が卓越し、音の強度も大きい。しかし、基本的には水音はすべて音響的にはノイズに近いことが判明した。環境要素として水音のもつ意義は受け手としての感覚に支配されるところが大きいことが示唆された。 3)植生水路の内部構造の解析:植生水路の流れの内部構造について、実際の沈水性植生を材料として実験をおこない、流れの内部構造と、植生のゆらぎについてデータを取得し、解析した。解析方法とて、主としてスペクトル解析を採用し、植生の揺らぎの特性および流速場の特性が明確に見いだしうる解析手順を開発した。
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Research Products
(2 results)