1992 Fiscal Year Annual Research Report
音響インテンシティ法による農業機械の騒音低減に関する研究
Project/Area Number |
04660264
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
笹尾 彰 東京農工大学, 農学部, 教授 (70032993)
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Keywords | 農業機械 / 騒音 / 防音 / 音響インテンシティ / 光透過性遮音壁 / 自脱型コンバイン / 音の流れ |
Research Abstract |
1.研究の目的 : 農業機械の騒音は一般に非常に大きく、また、その特性も種々雑多である。これらの防音対策として音の実体を捉えるのに、従来の音圧レベルや周波数特性のみではなく、騒音源を特定することや音の流れを掴むことが重要である.本研究の目的は音響インテンシティ法(AI法と略記する)を利用して、農業機械からの騒音の音源や流れを正確に捉え、防音対策を行うことである. 2.研究成果 : 本年度は複雑な騒音源を持つ自脱型コンバインの騒音および試作した光透過性遮音壁の構造上の特性を音響インテンシティ法により明かにした. (1)自脱型コンバインの騒音について ー 自脱型コンバインの左右・前後・上の5面について各平面で0.35m間隔に格子状に測定点をとり、各作動部を動かせたときのAIを測定・分析して、各面のメッシュ図、コンタ図、ベクトル図を求め、騒音源および音の流れやその大きさを把握することができた.高周波域ではエンジン、刈り取り部が主要因で、低周波域では圧風ファン、こぎ胴、などが主要因であった.エンジンからの音はコンバイン前方に向かっていることも明かになった. (2)光透過性遮音壁への適用について ー 天然高分子ゲルを内部構成材料とした光透過性の高い遮音壁を試作し、その特性を構造面から把握するのにAI法を利用した.その結果、低い周波数の音は遮音壁の外側から回り込んだ回析音として伝わる現象が明かに見られた.
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