1992 Fiscal Year Annual Research Report
ニワトリ視床下部バソトシンニューロンの免疫電子顕微鏡学的研究
Project/Area Number |
04660290
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
蛭薙 観順 名古屋大学, 農学部, 助手 (00126898)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斉藤 昇 名古屋大学, 農学部, 助手 (40211924)
内藤 順平 名古屋大学, 農学部, 助教授 (30048467)
渡辺 徹 名古屋大学, 農学部, 教授 (30023427)
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Keywords | ニワトリ / バソトシンニューロン / 免疫電子顕微鏡 / 免疫組織化学 / 視床下部 / ニューロペプタイドY |
Research Abstract |
1。免疫組織化学法によるニワトリ視床下部バソトシンニューロンの分布と形態 本研究の目的の一つであるバソトシンニューロンと第三脳室との形態学的関係の解明において以下のような興味ある知見を得た。バソトシンニューロンは第三脳室室周部に広く分布する。横断切片像で前交連及びパリ交連のレベルで背腹方向に3つの集団が存在し、哺乳類の室旁核に相当する領域は局所解剖学的に見ると背側集団(P3)であり他2集団(P1、P2)は哺乳類には見られない集団であることが明かとなった。これら3集団のニューロンは形態学的極性をもち脳室側にデンドライトとみられる免疫陽性線維が分布することが明かとなり、この種のニューロンと髄液との生理学的関係を暗示させる結果を得た。最腹側部集団(P1)の119個のバソトシンニューロンについてビブラトーム切片試料を用い形態計測した結果、長軸:24ミクロン程度、短軸:15ミクロン程度、shape facter:0.76-0.81の核周囲部を持つやや楕円形の大型ニューロンであることが判明した。 2。免疫電子顕微鏡法によるバソトシンニューロンの解析 前述の第三脳室室周部に見られる陽性線維の一部が上衣細胞直下および上衣細胞間にまで分布していることが明かとなった。この種の線維がシナプス結合を受けることからデンドライトであると結論し、このデンドライトと髄液との生理学的関係が今後の重要な課題の一つあると考察した。 3。免疫電子顕微鏡法によるバソトシンニューロンへの求心性神経終末の神経化学的性格と分布パターンの解析の予備的実験 ニューロペプタイドY陽性線維が室周部でバソトシンニューロンと共存することが明かとなった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Hirunagi et al.: "Immunocy to chemical demonstration of vasotocin(AVT) and mesotocin(MT) neurons in the domestic chicken." Proceedings of the Japan Society for comparative endocrinology.6. 52- (1991)
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[Publications] Saito et al.: "Ovarian prostaglandin and arginine vasotocin in relation to oviposition" V International Symposium on Avian Endcrinology. Programme and Abstracts Edinburgh. Scotland 13th-17th September 1992. 45- (1992)