1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04670018
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
藤倉 義久 山口大学, 医学部, 助教授 (10165368)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
徳田 信子 山口大学, 医学部, 助手 (70227578)
澤田 知夫 山口大学, 医学部, 助手 (90187295)
福本 哲夫 山口大学, 医学部, 教授 (00040171)
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Keywords | ラット / 造血巣 / 造血細胞 / 免疫組織化学 / 胎盤 |
Research Abstract |
ラットの造血巣は個体発生学的に卵黄嚢→胎仔肝→(胎仔脾)→骨髄へと移動する.本研究は造血巣が胎齢の早期、特に11日以前にはどこにその主場がみとめられるか,またその造血を支持する組織・細胞が何であるかを明らかにすることを目的としている. 平成5年度はその内の胎仔肝,及び造血を支持する可能性と言う面で肝実質細胞(hepatocyte;以下肝細胞と呼ぶ)に着目した研究を報告した.具体的にはAnat.Rec.で肝細胞どうしの細胞間コミュニケイションを行うギャップジャンクション装置に対するモノクローナル抗体を作製し,それを用いて蛍光抗体法を中心に解析し,その個体発生学的変化と造血系との関連性を考察した.またCell Transp.では同種同系ラットを実験動物に用い,個体発生上一時期造血を司る脾臓(異所性)に肝細胞を移植した場合,造血支持の可能性を持つ肝細胞と脾組織の細胞との相互作用などを膜抗原の変化の解析を中心に行った研究結果を報告した.また,ラットに自然発生した扁平上皮癌を胸腺などに移植した場合の造血・免疫系への変化などについてHistol.Histopathol.に報告した. 昨年度より引続き,新たなる造血支持細胞を捜すため,ラットに致死量の放射線を照射し,直後に同系ラットの骨髄細胞を移植した場合,造血系細胞が数的にどの様に変化するか,またどの様な細胞表面抗原を持った細胞が増えるのか,減るのかなど,既に作製・報告したUB-12単クローン性抗体や,市販のOX-7,W3/13,HIS-24などの抗体も用いて解析している(平成5年6月,リンパ学会総会,徳田ら,発表).また胎盤を細切後遊離細胞化し,in vitroで放射線照射後の細胞株化も継続して行っているがまだ報告には至っていない. 交付を受けた研究補助金は主に抗体,試薬類など消耗品費として使用した.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Fujikura et al.: "Immunohistochemical Analysis of Rat Liver Using a Monoclonal Antibody(HAM8)Against Gap Junction." Anatomical Record. 235. 335-341 (1993)
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[Publications] Fujikura et al.: "Immunohistochemical Characterization of Transplantable Rat Squamous Cell Carcinoma(FF-6)in Skin and Thymus" Histology and Histopathology. 8. 637-644 (1993)
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[Publications] Fujikura et al.: "Membrane Antigen Expression of Syngenically but Heterotopically Transplanted Hepatocytes in Rats" Cell Transplantation. 3. 23-31 (1994)