1994 Fiscal Year Annual Research Report
乳癌穿刺吸引細胞診における境界領域病変の癌遺伝子診断を用いた診断精度の向上
Project/Area Number |
04670743
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Research Institution | Sapporo Medical University School of Medicine |
Principal Investigator |
佐藤 卓 札幌医科大学, 医学部, 講師 (50205928)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 秀史 札幌医科大学, 医学部, 助手 (40231394)
岡崎 亮 札幌医科大学, 医学部, 助手 (50213921)
岡崎 稔 札幌医科大学, 医学部, 講師 (30160667)
平田 公一 札幌医科大学, 医学部, 教授 (50136959)
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Keywords | 穿刺吸引細胞診 / 境界領域病変 / 癌遺伝子 / p53 / PCR |
Research Abstract |
昨年度までの研究において、我々は、乳癌組織の手術による摘出標本を用いて、癌関連遺伝子産物であるC-erbB2,p53蛋白の発現及びHSP70、EGFRの組織発現を免疫染色法を用いることにより、癌の悪性度に関わる、これらの発現とその予後について検討した。その結論としてC-erbB2,p53の発現とその術後の予後、またHSP70の乳癌の悪性度との関連性が示唆された(Am.J.Clin.Pathol.,101,1994). 平成6年度においては、穿刺吸引にて得られた細胞を用いてp53に着目し、細胞診にての判定による良性群(Class I〜II)、悪性群(Class IV〜V)及び境界領域(Class IIIa、b)、それぞれの症例におけるp53 point mutationの出現について比較検討を加えた。更に、摘出腫瘍を用いて、p53蛋白、ERレセプターの検出及びDNA ploidyパターンの検討を行い、それぞれの群での比較を行った。その結果、良性群26例中、p53 gene mutation の2例が検出されている。これらはいずれの摘出標本にても、p53蛋白、ERレセプター陽性、更にDNA aneuploidであった(Tumor Res.,29,1994)。一方、境界領域において、最初の細胞診にてclass III a、bの診断が得られた15例の場合は、確定診断の癌症例、7例中5例にgene mutationが得られ(33%)、すべてがaneuploidパターンであり、しかもp53蛋白陽性であったが、ERレセプター陽性は5例中3例であった。(Jpn.J.Cancer Res.,86,1995).また悪性群22例においてのmutation発現率は36%(8例)であり、p53蛋白陽性11例(50%)、DNA aneuploid パターンは16例(73%)、また、これらに加えて組織学的検索にての悪性度は、p53gene mutationに伴って高くなっていることが示唆されている。(未発表データ)。 穿刺吸引細胞を材料として用いたp53 gene mutation の検出は、細胞診判定及び治療の向上に有用であり、予後の改善にも期待されるもとと考えられる。現在、更に症例を集積中である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Takahashi,S.,Sato,T.et al.: "Correlation of heat shock protein 70 expression with estrogen receptor levels in invasive human breast cancer." Am.J.Clin.Pathol.101. 519-525 (1994)
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[Publications] Sato,T.et al.: "Detection of p53 gene mutations and their protein overexpression in fine-needle biopsy specimens with false-negative diagnoses in breast cancer." Tumor Res.29(in press). (1994)
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[Publications] Sato,T.et al.: "Detection of p53 gene mutations in aspiration biopsy specimens from suspected breast cancers by polymerase chain reaction-single strand conformation…." Jpn.J.Cancer Res.86. 140-145 (1995)