1993 Fiscal Year Annual Research Report
微小透析法を用いたホルモン・エネルギー代謝変動の経時的な研究
Project/Area Number |
04670755
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
標葉 隆三郎 東北大学, 医学部, 助手 (20192106)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大河内 信弘 東北大学, 医学部, 助手 (40213673)
黒川 良望 東北大学, 医学部附属病院, 助手 (80215087)
平山 克 東北大学, 医学部附属病院, 講師 (20181191)
西平 哲郎 東北大学, 医学部, 助教授 (50101142)
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Keywords | 微小透析法 / カテコールアミン |
Research Abstract |
微小透析法(microdialysis)を用いて視床下部内分泌反応と組織内代謝動態についての基礎的研究をすすめた。 まず、ラット視床下部内に膜径220μm、膜厚11μm、膜長2mmのプローベを、さらに血管内に膜長10mmのプローベを留置し、20分毎にカテコールアミン分泌をHPLCを用いて測定した。プローベの回収率はそれぞれ20%、40%であり、侵襲に対するカテコールアミンの分泌を鋭敏にとらえることが可能であった。 腹膜炎侵襲モデルでは、手術時の一退性の上昇につづいて腹膜炎の進行にともない、脳内カテーテルアミンは減少し、基礎レベルよりもさらに低下するが、末梢血管内のカテコールアミンは徐々に上昇し、相反する結果が再現性をもって得ることができた。このような反応は開胸モデルでも確認でき、侵襲に対する生体反応を考える上で興味ある知見である。 一方、外径0.5mm、長さ10mmのプローベを用いてヒト及びラット体幹部皮下脂肪組織内に留置し、代謝中間体のreal timeな測定を試みたところ、プローベの回収率は約50%と良好であり、中間体として、正常状態においてブドウ糖の他、フラクトーク、キシリロール、グリセロール、尿素の同定が可能であった。透析液中の極微量の変化をHPLCを用いて測定するシステムのため、測定方法の確立やデータの安定に時間がかかっているが、種々の糖質の負荷や栄養状態による中間体の変化をとらえることが可能と考えられる。
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