1993 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト免疫不全ウィルス感染症の口腔病変に関する電子顕微鏡学的研究
Project/Area Number |
04671234
|
Research Institution | KAGOSHIMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
杉原 一正 鹿児島大学, 歯学部, 助教授 (00117516)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
国芳 秀晴 鹿児島大学, 歯学部付属病院, 助手 (50244249)
|
Keywords | ヒト免疫不全ウィルス / 口腔病変 / 口腔カンジダ症 / 口腔毛状白板症 / 口腔カポジ肉腫 |
Research Abstract |
(1)ヒト免疫不全ウィルス感染症患者の口腔毛状白板症におけるEpstein-Barrvirusの電子顕微鏡学的検出法に関する研究 HIV感染症患者の口腔毛状白板症(HL)舌病変部より擦過標本を採取し、圧縮空気による超遠心分離法を用いたネガテイブ染色によりEpstein-Barr(EB)ウィルスの電顕的検出を試みた結果、本法は綿棒による擦過標本で十分なため試料採取法が簡単であること、圧縮空気による超遠心分離とネガテイブ染色が比較的簡単に短時間に行えて、しかもより高率(85.9%)にもEBウィルスを検出できることなどの点よりHLの臨床診断にとって有用な検査法であると思われた。また、当科外来でHIV感染症患者に認められたHLの2症例を経験をしたので、生検を行い、電子顕微鏡学的所見(EBウィルスの検出)をつけて学会誌に報告した。 (2)ヒト免疫不全ウィルス感染症患者にみられる口腔カポジ肉腫の電子顕微鏡学的研究 口腔カポジ肉腫(KS)5例の電顕的検索を行った結果、patch stageとplaque stageでは血管腔内に突出し、腫大した血管内皮細胞と狭窄した血管腫をもつ血管内皮細胞、紡錘形細胞で未発達な血管腔を有する細胞、血管腔を形成しないが細胞間結合装置、基底帯、weibel-palade小体の観察される細胞が認められ、nodular stageでは細胞内小器官に乏しく細胞間結合装置や基底幕を有さない紡錘形の細胞が多数観察された。
|
Research Products
(2 results)