1993 Fiscal Year Annual Research Report
産婦の不安を軽減するための看護方法開発に関する研究
Project/Area Number |
04671446
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
江守 陽子 千葉大学, 看護学部, 助手 (70114337)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内海 滉 千葉大学, 看護学部, 教授 (60009660)
工藤 美子 千葉大学, 看護学部, 助手 (40234455)
茅島 江子 千葉大学, 看護学部, 助手 (70125920)
前原 澄子 千葉大学, 看護学部, 教授 (80009612)
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Keywords | 産婦 / 不安 / 夫立ち会い分娩 / 産痛 / 痛みの対処行動 / 看護方法開発 / 試案 |
Research Abstract |
前年度までに明らかにした分娩時の不安と心理学的、生理学的な産婦の影響を基礎データとして、本年は援助法の開発に向けて検討し、まとめた。また、同時に不安に最も影響を及ぼすと考えられる産痛について、その程度、部位、対処行動を検討し、援助法の根拠となるデータの集積にも努めた。 それによると、陣痛の痛みは女性が過去に経験したうちで最も強い痛みと感じられていた。陣痛による痛みの対処行動は分娩経験の有無と不安の程度により異なり、経験者は抑制的に対処しようとし、不安傾向の強いものは情報探究的な行動をとりやすく、鎮静的行動がとりにくいと考えられた。 さらに、産婦の不安軽減に効果があるとされる「夫立ち合い分娩」について検討し、夫が立ち会うことと、看護者が援助することの相違を明らかにしようと試みた。 その結果、分娩の進行に伴い、産婦と夫の双方に産痛の強さの評価と不安状態の変化が観察された。また、夫が立ち会う場合であっても、立ち合いの有無に関係なく、夫も妻も一様に医療者の積極的なかかわりを望んでいることが明らかとなった。このことは、夫の立ち合いだけでは産婦の不安は十分には軽減されないことを示すものと思われた。 従って、産婦の不安を軽減するための看護方法開発の試案には、1)分娩準備教育の見直しと実戦場面での誘導の重要性、2)情報提供の重要性、3)分娩の付き添いの重要性、4)分娩経過の観察と管理の重要性、の4項目を採択した。
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