1992 Fiscal Year Annual Research Report
地域人権機構における非裁判的手続による国内人権問題の解決-アジア人権機構に向けて
Project/Area Number |
04802001
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
山崎 公士 香川大学, 法学部, 教授 (80145036)
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Keywords | 人権 / 国際人権 / 国際的人権保障 / 国際法 / 国際人権法 / 地域的人権機構 / 非裁判的手続 / 国内人権問題 |
Research Abstract |
1.本年度は、国際人権規約における非裁判的手続に関する審議状況を分析し、全世界的規模および地域的規模の人権保障制度を創設する際の議論を整理し、論点を摘出する作業を行なった。 2.本学の現有図書設備では、本研究に必要な文献はまだまだ不十分であるので国際人権規約・ヨーロッパ人権条約・米州人権条約関係等の書籍を購入した。また、本研究上不可欠な雑誌論文の複写を内外の研究機関に依頼・入手し、さらに、東京に出張し、自ら資料の収集にあたった。調査補助者の助力をえて、こうして集めた文献・資料の整理にあたった。 3.本研究者は、1993年1月26-28日に、インドネシアのジャカルタで国連主催で開催された「アジア・太平洋人権問題ワークショップ」にパネリストとして参加し、報告を行なった。このワークショップのテーマの一つは、アジア・太平洋地域諸国における国内人権委員会の活動であったが、このテーマに関する報告・討論の中に、本研究を遂行する上で参考とすベき問題点がみられ、大いに触発された。 4.本年度の研究実施結果は次のように要約できる。 (1)1.の分析には当初の予測以上に時間を要しており、国際人権規約の起草過程での非裁判手続の位置づけは未だ十分には分析されていない。 (2)しかし、上記ワークショップへの出席準備ならびにワークショップで得た知見は、アジア・太平洋地域における地域的人権保障機関を実践的に考える上で参考となった。 (3)来年度は、この知見を踏まえて研究を継続する積もりである。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 山崎 公士: "NGOと報告制度" 法学セミナー. 38. 44-47 (1992)
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[Publications] 山崎 公士: "世界人権会議" ヒューマンライツ. 58号. 26-29 (1992)
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[Publications] 山崎 公士: "世界人権会議 その2" ヒューマンライツ. 59号. 32-35 (1992)