1993 Fiscal Year Annual Research Report
レールの音響放射特性に関する研究(鉄道の低騒音化技術の開発に向けての基礎的研究)
Project/Area Number |
04805008
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Research Institution | KAGOSHIMA NATIONAL COLLEGE OF TECHNOLOGY |
Principal Investigator |
小暮 晴美 鹿児島工業高等専門学校, 電気工学科, 助教授 (30106116)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
幸田 晃 鹿児島工業高等専門学校, 情報工学科, 助教授 (90225368)
赤沢 正治 鹿児島工業高等専門学校, 一般教科(物理), 助教授 (40141965)
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Keywords | 鉄道の騒音 / レールの振動 / レールの音響放射 |
Research Abstract |
(1).初年度に当補助金により導入したFFT解析機能付きのデジタルデーターレコーダーであるアナライジングレコーダ及び、狭指向性のマイクロホンであるガンマイクを用いて最寄りのJR駅の引き込み線のレールを大(5Kg級)、小(普通サイズの物)のハンマーで打撃した時の音を解析し、2KHz付近の強いピーク状の周波数スペクトル及び、100Hz付近の低ピークの存在を確認した。 この内、100Hz付近の低ピークの存在は特性の良くない装置を用いての測定では検出出来なかったものであるが、この事は明らかに鉄道の騒音の中に対策を立てる事がかなり難しい成分が含まれている事を示すものであった。 (2).この事は、レールの音響放射特性を調べる為には当然レール自体の振動を直接検知、測定する必要があると考え、鉄の様な磁性金属の表面までの距離を検知、測定出来るリニア近接センサー及び、専用のアンプを初年度の当補助金により導入しておいたが、これを用いての測定に於いては極めて判然とした形で出現した。この事はこの計測システムの周波数応答範囲は10KHz迄有るが、距離の分解能が0.1mmである事がこの場合にはローパスフィルターの働きをする事になる事から生じた現象と考えられるが、やはり鉄道の騒音対策の難しさを突き付けるものである。 (3).又、実際に列車が走行している時の音を、同じくガンマイクと電源の都合上アナライジングレコーダーの現場への設置は不可能であった為、初年度の当補助金により導入しておいた小型のハンデータイプながら高価な測定器並の音響特性を持つデジタルオーディオテープレコーダーで採取して持ち帰り、解析し、同様の所見を得た。 (4).更に、ハンマーによる打撃力を規格化する必要があるので打撃力センサー付きのハンマー及び、専用のアンプを当補助金により導入し、試行的な測定を行っている。
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