1992 Fiscal Year Annual Research Report
戸建住宅の隣棟空隙の再構築に関する環境デザイン的研究
Project/Area Number |
04805059
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
竹下 輝和 九州大学, 工学部, 教授 (30112303)
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Keywords | 隣棟空隙 / 風流実験 / 風速変化パターン / 中央域風速 / 壁域風速 |
Research Abstract |
1.本年度は、戸建住宅の隣棟空隙モデル(標準型,凹凸型,中庭型,スリット型,くさび型,開口部の有無型等計6パターン・53種モデル,概ね戸建住宅の1/(50)スケール透明アクリル板の立法体モデル)を用いて風洞による風流実験を行った。実験は、回流型境界層風洞を用いてサーミスター風速計によって測定した。可視化は、流動パラフィンを使ってVTR及びスライドの撮影を行った。尚,基準風速は測定用には5M/S,可視化用には1M/Sとし,風速測定点は,隣棟空隙モデル高の中間点とした。実験は平成4年11月,九州大学院総理工研究科熱エネルギーシステム工学にて行った。 2.この結果,1)独立モデルと隣棟空隙モデルとの差異では,後者の壁域に風の主流が形成され,隣棟空隙が通風のコントロールに有利な条件をもつことが確認された。2)隣棟空隙モデルの間隔を0.5〜4.0mへ変化させて風上から風下までの8点の風速を実測したが,2.5mに最大・最小風速の差の変曲点があることを明らかにした。3)隣棟空隙モデルの風速の変化パターンは,各モデル種で異なり,凹凸型は風上に小,風下に大の山型で,中庭型は中央山型,スリット凹凸型はダブル山形,くさび型は,くさびの位置で異なり,中央障壁型は一つ山型,端部障壁型はダブル山型となることを確認した。4)隣棟空隙の壁域と中央域の風速の差異では,標準型は変化がなく,対比的に凹凸型,中庭型が壁域で約4〜5割の減少を明らかにした。スリット凹凸型は,むしろ,壁城の方が中央域よりも風速が1.3倍増加するという興味ある結果が得られた。5)開口部への風の入り込みでは,隣棟空隙に置いたくさびの効果が非常に高いこが明らかになった。
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Research Products
(1 results)