1992 Fiscal Year Annual Research Report
電気伝導性プレート触媒による反応場への電気的刺激の効果の基礎的研究
Project/Area Number |
04805101
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
亀山 秀雄 東京農工大学, 工学部, 助教授 (10114448)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 協子 東京農工大学, 工学部, 技官 (30191399)
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Keywords | 電気伝導性触媒材料 / 酸化ルテニウム / アセトン酸化反応 / 活性化エネルギー / 頻度因子 / 電気伝導機構 / 通電の効果 |
Research Abstract |
電気伝導性材料として酸化ルテニウム抵抗ペーストを石英板(14×14×0.5mm)上に塗布し,焼成する方法で表題触媒を調製した. 1)触媒自体が電気ヒーターとして有効に作用することを確認し, 2)希薄アセトンの酸化反応(250〜350℃)を例にとり,反応場の触媒に0〜0.8Aの直流電流を通じた場合の,電流が反応速度に与える影響を検討した.(化学工学第25秋季大会で発表) 1.0.6Aの通電(電力6W)により反応場である触媒表面温度を15℃/minで250〜350℃まで昇温できた.これは反応装置温度を電気炉により上げる場合の15倍の昇温速度に相当し、速やかなスタートアップが可能となることが示された. 2. 調製した触媒の電気的性質は3V以上の電圧をかける(0.2A以上の電流を流す)ことにより変化し,かける電圧とともにa)触媒の電気抵抗が低下する(Fig.1),b)反応の活性化エネルギーが低下する(Fig.2),c)反応速度定数の頻度因子が低下する(Fig.3),等の結果が得られた. 3.以上の結果から,触媒のバリスタ特性による電気伝導機構の変化と通電による反応活性の変化の間には強い関係があると考えられる. 今後は酸化ルテニウム以外の材料についても同様の検討を行ない,触媒物性の電気的変化と反応の関係を究明する予定である.
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