1994 Fiscal Year Annual Research Report
北極雪氷圏変動を示す氷コア気候-環境シグナルの研究
Project/Area Number |
05041069
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Research Institution | National Institute of Polar Research |
Principal Investigator |
渡辺 興亜 国立極地研究所, 北極圏環境研究センター・教授センター長 (60111861)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LEFAUCONNIER ビー ノルウェー極地研究所, 研究員
伏見 碩二 琵琶湖研究所, 総括研究員
幸島 司郎 東京工業大学, 理学部, 助教授 (60183802)
鈴木 利孝 山形大学, 理学部, 助教授 (90202134)
西尾 文彦 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (40044789)
高橋 修平 北見工業大学, 工学部, 教授 (50125390)
本山 秀明 国立極地研究所, 研究系, 助手 (20210099)
神山 孝吉 国立極地研究所, 研究系, 助教授 (70135507)
藤井 理行 国立極地研究所, 研究系, 教授 (20125214)
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Keywords | 氷河微生物 / 環境シグナル / 北極 / 雪氷圏 / 雪氷コア解析 / 化学分析 / 物質輸送 / 気候シグナル |
Research Abstract |
氷河の環境学的調査を実施した。従来スバールバルの雪氷コアには高pHのシグナルが報告されている。ニーオルスン付近のブレッガー氷河では周辺の基盤岩からの影響で本シグナルが形成されていることが明かになった。氷河生物層の調査を実施した。ブレッガー氷河で氷河上の微生物生態を調査した。氷河表面の微生物の生長が季節によって異なり雪氷コア試料にシグナル化される可能性があることが示された。また微生物が氷河表面の環境にアルベドを変化させるためによってなど逆に氷河環境を変化させている可能性も示唆された。 雪氷コア試料の採取と解析を行なった。ブレッガー氷河で雪氷コアの表層掘削を実施した。コア解析を実施し前年度の氷河涵養試料との対応を検討した。 雪氷コア解析の実施。ニーオルスン基地に設置された低温実験室でコア処理を継続実施し、一部試料を国内に持ち返った。現在さらに詳しい分析を実施中である。 堆積環境の観測。冬期にニーオルスン基地に滞在しエアロゾル試料、降雪試料の収集に努めた。同時に積雪として地面に固定された試料を採取し大気中から雪氷圏への物質輸送過程の研究を行った。気象状況と合わせて本試料を解析し、コア解析から北極域の気候シグナルを読み取る基礎資料として活用する予定である。 北極雪氷圏としてのスバールバル地域、ロシア地域の役割の検討気候-環境システムを北極雪氷圏としてグローバルな観点から位置づけるため国外共同研究者を招聘し議論した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Suzuki,T.: "Accumulation of 210Pb over the Svalbard" Bulletin of Glacier Research. (in preparation).
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[Publications] Kamiyama,K.: "Activity of JAGE-93 and 94 in Svalbard" Bulletin of Glacier Research. (in preparation).
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[Publications] Lefauconnier,B.: "Mass balance eestimates on the glacier complex Kongsvegen and Sveaabreen,Svalbard,using radioactivelayers" J. of Glaciology. (acceepted). (1995)
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[Publications] Pinglot,J.F.: "Natural and artificial radioactivities in the Svalbard glaciers" International Conference on Environmental radioactivity in the Arctic and Antarctic. 23-27 (1993)