1993 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者用生活・生命支援機器開発に関する国際学術調査
Project/Area Number |
05041072
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
土肥 健純 東京大学, 工学部, 教授 (40130299)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 真 東京大学, 工学部, 助手
太田 裕治 東京大学, 工学部, 助教授 (50203807)
関口 行雄 職業能力開発大学校, 福祉工学科, 教授
木村 哲彦 国立身体障害者リハセンター, 病院, 副院長
福井 康裕 東京電機大学, 理工学部, 教授 (60112877)
辻 隆之 国立循環器病センター, 研究所, 開発部長 (00075764)
堀内 孝 東亜大学, 大学院・応用生命科学科, 教授 (10201758)
矢野 英雄 国立身体障害者リハセンター, 研究所, 研究部長
斎藤 正男 東京大学, 医学部, 教授 (60010708)
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Keywords | 高齢社会 / 生命支援機器 / 生活支援機器 / 医療機器 / 福祉機器 / 国際共同研究 |
Research Abstract |
本研究では海外の研究者らと共に高齢者支援技術の世界的な現状調査を行うことで、海外における高齢者支援技術の日本への移植、海外との比較による日本の高齢者支援の特殊性の検討、日本の先端科学技術を用いた具体的な福祉機器開発等に関して調査研究を行う。本年度は海外の高齢者福祉の現状調査を行い、海外技術の日本への技術導入、新たな研究開発、日本の特殊性等を明らかにし、工学的な観点から支援機器開発の国際共同研究の考え方を検討した。 アメリカではニューオリンズにてアメリカ人工臓器学会に出席し、人工臓器技術の高齢者の生活生命支援への応用について、先端の研究者らとディスカッションを行った。次いでヒューストンにてベイラー医科大学における福祉機器の研究開発について視察を行った。 中国では北京にて、北京市第1社会福利院(老人ホーム)、リハビリテーションセンター、清華大学における福祉機器研究を視察した。また西安にて西安市社会福利院、紅十字会病院を視察した。その結果、中国における現状としては、リハビリテーション工学、福祉工学の対象は若年障害者が主であり、高齢者の生命・生活支援に関する研究は数少なく、病院などの施設でも高齢者を対象としたケアはこれからである。従って中国は現段階では高齢化社会問題を重要視してはいないが、将来的には重要課題となることが予想され、本分野での国際共同研究を考える際の基礎となる調査研究がさらに必要である。 ヨーロッパではスウェーデン、ノルウェー、フィンランドの北欧福祉国と、医療機器研究の進んでいるフランス、イタリアの研究関連施設を視察した。各国とも我が国の先端科学技術に大きな期待を抱いており、国際共同研究のための具体的テーマの絞り込みについて議論を行った。
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