1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05041102
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
依田 恭二 大阪市立大学, 理学部, 教授 (80046937)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ブレッド プラチャイヨ タイ王立森林省, コンケン営林局, 技官
ソムチャイ トランソン 宮内庁土地管理局, 農林技官, 農林技官
プリチャ ダンマノンダ カセサート大学, 林学部, 助教授
ポンサク サフナル カセサート大学, 林学部, 助教授
川口 英之 京都大学, 農学部, 助手 (40202030)
篭谷 康行 大阪市立大学, 大学院理学研究科
神崎 護 大阪市立大学, 理学部, 助手 (70183291)
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Keywords | 熱帯常緑季節林 / 炭素循環 / シンク・ソース / 土壌呼吸 / リター落下量 / 枯死木 / デンドロメータ / 栄養塩類 |
Research Abstract |
タイの東北部のモンスーン地帯にある熱帯常緑季節林で2.5haの調査区を設定した。調査区は10m×10mのグリッドに分割されており,各グリッドの交点にプラスチック製の耐久性のあるポールを設置し永久調査区とした。調査区内の胸高直径5cm以上の個体全てにプラスチック製の個体番号ラベルを付け,胸高直径を測定した。樹種の同定は調査区の一部についてのみ終了している。幹が残存している立ち枯れ木や,倒木についても個体番号を付け,幹直径や幹長などを測定した。また,枯死木の腐朽段階を4段階に分けて記録した。2.5haの一部の個体に付いては,同様の調査を1985年から継続しているので,長期の森林動態を明らかにすることができる。 これとは別に樹木の幹直径の成長を正確に追跡調査するためにアルミニウムのバンドを使ったデンドロメータを約100個体に設置した。 リター落下量を長期的に測定するために,95個のリタートラップを調査区内に設置し,12月から毎月1回のリターの回収を開始した。これらのリタートラップは代表的な林冠構成種の直下に設置し,種毎の落葉-落枝パターンや,葉の栄養塩類の特性などを明らかにする予定である。また,林内雨による葉層からの栄養塩類の溶脱と土壌への供給量の推定のために採雨装置を5つ設置し,雨の回収も12月から開始した。 さらに,調査区内の34地点で土壌呼吸速度の測定,メタン-フラックスの測定を行った。メタン-フラックスについてはシロアリのマウンド上でも測定した。マウンド上ではメタンの放出が,地表面ではメタンの吸収が起こっていた。
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