1994 Fiscal Year Annual Research Report
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05044050
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
武田 喬男 名古屋大学, 大気水圏科学研究所, 教授 (60022604)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤吉 康志 名古屋大学, 大気水圏科学研究所, 助教授 (40142749)
趙 柏林 北京大学, 地球物理系, 教授
劉 春蓁 水利部, 水文水利調度中心, 研究官
菊地 勝弘 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80000793)
曽 慶存 中国科学院, 大気物理研究所, 教授
葛 文忠 南京大学, 大気科学系, 教授
光田 寧 京都大学, 防災研究所, 教授 (90027219)
山崎 剛 東北大学, 理学部, 助手 (80220317)
斯 公望 杭州大学, 地理系, 教授
池淵 周一 京都大学, 防災研究所, 教授 (20026181)
椎葉 充晴 京都大学, 工学部, 助教授 (90026352)
小池 俊雄 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (30178173)
大畑 哲夫 名古屋大学, 大気水圏科学研究所, 助手 (90152230)
福島 義宏 名古屋大学, 大気水圏科学研究所, 教授 (00026402)
加藤 内蔵進 名古屋大学, 大気水圏科学研究所, 助手 (90191981)
丁 一氾 中国気象研究院, 副院長 教授
住 明正 東京大学, 気候システム研究センター, 教授 (10179294)
安成 哲三 筑波大学, 地球科学系, 教授 (80115956)
松野 太郎 北海道大学, 大学院・地球環境科学研究科, 教授 (40037172)
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Keywords | アジアモンスーン / エネルギー・水循環 / 地表面過程 / 淮河流域 / 気象・水文過程相互作用 / マルチスケール解析 / 衛生データ利用アルゴリズム / 気象・水文結合数値モデリング |
Research Abstract |
平成5年度に引き続き、アジアモンスーンのエネルギー・水循環、アジアモンスーン域のマルチスケールエネルギー・水循環過程について日中で共同して既存のデータ等を用いた研究を行うとともに、(1)平成6年10月の中国気象局等の訪問、(2)平成7年3月の北京大学、南京大学等の訪問、(3)平成7年2月の中国側分担者(斯、葛の2名)の名古屋大学訪問、を行って、現地観測を行うための予備調査結果、観測手法、中国の気象データ収集・編集方法、等の詳細な検討を行った。また、(1)では中国の降水量データの収集も行った。これらを通じて、GAMEの各地域プロジェクトにおける留意点等が極めて明確になり、具体的なGAME計画が検討された。 アジアモンスーンのエネルギー・水循環に関連して、昨年度に引き続き、熱帯大気/海洋結合系、ユーラシア大陸の広域地表面過程の影響、熱帯モンスーンと中高緯度システムの相互作用等について調べ、単に熱帯モンスーン域の影響のみでなく、ユーラシア大陸中高緯度からのロスビー波伝播もある状況では亜熱帯前線帯の振る舞いに大きな影響を持ちうること等も示唆された。 淮河流域の大洪水の起きた1991年の梅雨期を例とするマルチスケール解析によると、チベット高原上空のジェットの変化に伴う前線帯の傾圧帯の背の高さの急変(5月後半)、7月前半の洪水時の前線帯の極めて長い日々の持続性(約15日間)と“広域の大雨"(南北200Km、東西1000Km 以上)、等の興味深い事実が明らかになった。また、そこに現れるメソβ雲群の雲群についても解析を行った。 長江・淮河流域、チベット高原域などの研究対象領域におけるレーダーや雨量、水文観測網の情報も更に詳しく収集し、メソスケールの水収支評価のための解析手法や観測手法の検討も行った。
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Research Products
(15 results)
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[Publications] 大畑哲夫、太田岳史: "GAME観測計画IV:シベリア" 水文・水資源学会誌. 8. 250-254 (1995)
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[Publications] R.Misumi,M.Divjak,S.Tanahashi and T.Takeda: "A numerial study on the formation of brganized convective storms: Part I.Formation patterns of long-lasting cells." J.Meteor.Soc.Japan. 72. 235-253 (1994)
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[Publications] R.Misumi,T.Takeda,M.Divjok and S.Tanahashi: "Same as above: Part II.Development of “broken-line formation"of a squall line on its line direction." J.Meteor.Soc.Japan. 72. 873-884 (1994)
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[Publications] Y.Wang and T.Yasunari: "A diagnostic analysis of the wave train propagation from high latitudes to low-latitudes in early summer." J.Meteor.Soc.Japan. 72. 269-279 (1994)
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[Publications] A.Yatagai and T.Yasunari: "Trends and decadal-scale fluctuations of surface air temperature and precipitation over China and Mongolia during the recent 40 year period (1951-1990)" J.Meteor.Soc.Japan. 72. 937-957 (1995)
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[Publications] 住 明正: "TOGAを中心にした熱帯大気-海洋結合系の研究について" 天気. 42. 5-15 (1995)
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[Publications] 小杉賢一郎、福嶌義宏: "乾燥地の大規模潅漑農場(アルファルファ畑)における蒸発散量の推定" 水文・水資源学会誌. 7. 420-429 (1994)
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[Publications] 安成哲三: "アジアモンスーンエネルギー・水循環研究 観測計画" 水文・水資源学会誌. 7. 343-345 (1994)
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[Publications] 安成哲三、小池俊雄、上野健一、松山洋、沖大幹: "アジアにおけるGEWEXとGAME(GEWEXアジアモンスーン研究観測計画)に関する 国際会誌(北京、1994.3.3-3.6)報告" 水文・水資源学会誌. 7. 466-474 (1994)
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[Publications] 村上雅博、福嶌義宏: "乾燥地水問題解説シリーズ:中央ユーラシア、カスピ海-アラル海-死海" 水文・水資源学会誌. 8. 118-133 (1995)
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[Publications] 藤吉康志: "GAME観測計画II:淮河流域日中共同研究観測計画" 水文・水資源学会誌. 8. 134-137 (1995)
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[Publications] 小池俊雄: "GAME観測計画III: チベット高原" 水文・水資源学会誌. 8. 138-141 (1995)
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[Publications] N.Hirasawa,K.Kato and T.Takeda: "Abrupt change in the characteristics of the cloud zone in subtropical East Asia around the middle of May" J.Meteor.Soc.Japan. 73(in press). (1995)
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[Publications] 加藤内蔵進: "ヤマセに関連するオホーツク海高気圧の総観的特徴" 気象研究ノート(日本気象学会). 183. 67-90 (1995)
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[Publications] G.W.Si,K.Kato and T.Takeda: "The early summer seasonal change of largescale circulation over East Asia and its relation to change of the frontal features and frontal rainfall environment during 1991 summer" Advances in Atmospheric Sciences. 12(in press). (1995)