1993 Fiscal Year Annual Research Report
東アジアにおける集落・居住空間の秩序形成技術に関する比較研究
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05044113
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Research Institution | Kobe Design University |
Principal Investigator |
鈴木 成文 神戸芸術工科大学, 芸術工学部, 教授 (60010667)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黄 世孟 台湾大学工学院, 建築与城郷研究所, 副教授
傅 克誠 中国清華大学, 副教授
朴 勇煥 韓国漢陽大学校, 工科大学, 教授
李 光魯 韓国ソウル大学校, 工科大学, 教授
渋谷 鎮明 神戸大学, 文化学研究科, 助手 (60252748)
伴丈 正志 愛知県立芸術大学, 美術学部, 助手 (60218675)
藤川 昌樹 神戸芸術工科大学, 芸術工学部, 助手 (90228974)
齊木 崇人 神戸芸術工科大学, 芸術工学部, 教授 (90195967)
近藤 公夫 神戸芸術工科大学, 芸術工学部, 教授 (60031647)
伊藤 延男 神戸芸術工科大学, 芸術工学部, 教授 (40124193)
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Keywords | 韓国 / 集落 / 民家 / 東アジア |
Research Abstract |
本年度は継続研究の初年度であり、本研究が対象として設定した東アジアの国々のうち、韓国の調査を行った。 平成5年7月に3日間の予備調査を行い韓国全羅南道・木浦周辺にて3つの典型的集落を選定し、8月後半に約10日間の日程で、これらの集落・居住環境の調査を行った。また、3月には民家の補足調査も実施した。 以上により三つの集落のほぼ全戸の配置図を採取でき、これに基づく集落図を作成した。また、三つの集落で合計15戸の民家調査を実施することができ、民家の実測図面もプレート化した。 これらの三集落は、それぞれ集村・散村の類型に属する一方、集落内の人的結合関係においても対照的な性格(同族村か否か)を示しており、何れも韓国の農村集落として想定される典型的なものである。フィールドワークは住民にも参加してもらうことにより、集落内の空間はもとより日帝時代以降のコミュニティの在り方の微妙な差異をも比較しながら把握することが出来た。 一方調査した民家は19世紀末から20世紀後半に建設されたものであった。したがって、この間に韓国の民家が経験した変化(李朝末期の展開、日帝期の影響、セマウル運動の影響)を追跡することが可能となった。これらの民家は既往の研究では一列型と称されているものであり、その歴史的な変化を明らかにしたことになる。 これらは、既往の文献からでは伺うことのできないものであって、現地調査の結果として極めて満足すべきものであった。
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