1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05045014
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
高柳 先男 中央大学, 法学部, 教授 (70055169)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
エチエンヌ ブルーノ エクス=マルセーユ第III大学, 教授
ブリネ ジャック エクス=マルセーユ第III大学, 教授
フック グレン シャフィールド大学, 教授
ギャンブル アンドリュー シェフィールド大学, 教授
酒井 由美子 中央大学, 法学部, 助教授 (60196053)
中島 康予 中央大学, 法学部, 助教授 (90217729)
植野 妙実子 中央大学, 理工学部, 教授 (20151821)
有沢 秀重 中央大学, 法学部, 助教授 (20119530)
古城 利明 中央大学, 法学部, 教授 (70055185)
江川 潤 中央大学, 法学部, 教授 (80076926)
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Keywords | 欧州統合の深化 / 主権委譲 / 移民規制 / 日系企業の現地化 / 企業の国際性 / 対立と協調 / エスニック紛争 / フランスの主導性 |
Research Abstract |
1 数度の研究会において研究分担者による文献・資料の調査・研究結果について報告・検討が行なわれ、本年度における現地本調査のための分析主題・調査対象の特定と調査質問表作成がなされた。そのうち欧州統合と移民規制の関係については英仏両国の政策、実施状況、問題の所在について、またエスニック粉争の発生とその解決パターンについては日系企業を事例に、当該官庁、公社、団体、民家委運動体、研究者、企業に同一の調査質問表にもとづく面接調査を実施すべきとの結論を得た。分析方法としては、内容分析の手法の適用が決定された。 2 本調査研究は、平成7年3月4日-16日、英仏両班にわかれて実施された。フランスでの面接調査は、パリでは外務省、国防省、内務省、経団連(CNPF)、労働団体(FO)、新聞社ル・モンド、国境なき医師団(MSF)、SOSラシズムにて、ストラスブールでは欧州審議会、アルザス開発公社、仏ソニーにて実施された。官庁での調査結果、欧州統合の深化過程におけるフランス政府の主導性と英仏独間の対立と協調の力学が、また民間団体での調査結果、欧州統合と移民規制の標準化について正反対の評価をしていることがそれぞれ明らかになった。また仏ソニーの現地化は成功しており、エスニック紛争は発生しておらず、その理由として企業の国際性を特定できた。英国での面接調査は、ロンドンでは外務省、国防省、議会、保守党、新聞社カ-ディアン、小数者の権利グループ(MRG)にて、ブリッジェンドでは英ソニーにて実施された。英国ではおしなべて主権の委譲をともなう統合の深化には否定的であり、またNGOが欧州統合に肯定的であったのはフランスと同様であり、主権をもつ国家と対照的であった。また英ソニーの現地化の成功は、仏ソニーの場合と同様であった。 3 パリでのワークショップにて、調査結果を精査し、その集約方法について検討した。
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