1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05045020
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
松原 豊 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助教授 (80202323)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
MARTINIC N.J サンアンドレス大学, 理学部, 教授
藤井 善次郎 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助手 (10022724)
安野 志津子 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 講師 (30022586)
村木 綏 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 教授 (70013430)
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Keywords | 太陽中性子 / チャカルタヤ / 荷電弁別 / ワークステーション / 8mmテープ / 電子メール / シミュレーション / 宇宙線国際会議 |
Research Abstract |
チャカルタヤの検出器は、前年度末にバックグラウンドとなる宇宙線荷電粒子と中性子との区別をする荷電弁別機能を持つようになり、太陽中性子検出器としての稼働を開始した。当該年度前半は得られたデータの解析をし、粗解析から太陽中性子イベント探索まで誰でも簡単にできるルーチンを開発した。観測で得られたデータは8mmテープに記録されているが、前年度末にサンアンドレス大学側にワークステーションが導入されたのを考慮して、8mmテープからデータをワークステーションのディスクにコピーして保存する方法を確立した。 平成6年8月にデータ収集回路の一部が故障したが、現地研究者の努力でデータ収集の中断には至らなかった。平成6年11月に松原がボリビアに渡航して、チャカルタヤで故障箇所を修理し、このような問題が起きないように改善作業を行なった。この際観測装置を構成する各検出器が非常に安定に働いていることが確認された。また、日本で作ったデータ記録・データ解析のソフトウェアをサンアンドレス大学のワークステーションに委嘱し、今後の日本のデータ配送、データ解析の進め方に関して議論を行ない体制を整えた。データは現在1ヶ月に1回の割合で送られてき、チャカルタヤでの観測状況については適宜電子メールで報告されている。 この観測は1997年から始まる太陽の活動期には格別に重要となる。来年度の渡航の際には、考えられる全てのアクシデントを想定した観測体制を確立できるよう現在検討中である。また、太陽中性子に対する検出器の感度について、当研究室で開発した新しいモンテカルロシミュレーションで厳密に計算するべく準備中である。その結果については1995年9月にローマで開かれる宇宙線国際会議で発表予定である。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Muraki,Y.,et al.: "New Solar Neutron Detector and Large Solar Flare Events of June 4th and 6th,1991" Solar Terrestrial Environment Research in Japan (1993). 17. 20-27 (1994)
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[Publications] 村木綏: "赤道高山における太陽中性子観測ネットワーク" 第5回STEシンポジウム. 4-5 (1994)
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[Publications] Muraki,Y.,et al.: "Solar Neutron Events of June 4th and 6th,1991 -20 sec acceleration or 5 min acceleration?-" Proceedings of Kofu Symposium(1993),edited by S.Enome and T.Hirayama,NRO Reports. 360. 267-270 (1994)
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[Publications] 村木綏: "太陽表面での粒子加速と中性子" 重点領域[超高エネルギー天体物理]研究会 -viewgraph集-. (発表予定).
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[Publications] 松原豊: "太陽中性子望遠鏡" 重点領域[超高エネルギー天体物理]研究会 -viewgraph集-. (発表予定).