1993 Fiscal Year Annual Research Report
高度情報化社会における労働者のワークスタイルと職業性ストレスに関する研究
Project/Area Number |
05202106
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Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
朝倉 隆司 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (00183731)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤垣 裕子 東京大学, 教養学部, 助手 (50222261)
原谷 隆史 労働省, 産業医学総合研究所・労働保健研究部, 主任研究官 (40198908)
橋元 秀一 国学院大学, 経済学部, 助教授 (20183907)
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Keywords | ソフトウェア技術者 / ソフトウェア開発管理者 / OA化 / 労働・職場環境評価 / 職業性ストレス / 職場のOA化の進展度 |
Research Abstract |
今年度の新たな知見は、以下の2点である。 1)ソフトウェア技術者調査について、技術者と開発管理者の労働・職場環境特性の比較を行った。その結果、ソフトウェア開発という職業をめぐる労働・職場環境特性の評価の程度は、技術者と管理者ではかなり異なっていた。しかし、因子分析により抽出された因子自体は、両者ともほぼ同じように解釈でき、構造的には共通性が高いということがわかった。 これらの因子から作成した労働・職場環境特性の尺度や他の労働因子を説明変数とし、抑うつ尺度を目的変数とした重回帰分析を行った。その結果、深夜勤務や休日出勤など時間的な労働負担、プロジェクトチームの運営に関する問題、仕事のやりがい・能力発揮、仕事の自由裁量度などが、重要でしかも共通した職業性の精神的ストレス因子であることが指摘できた。また、技術者と管理者を比べると、管理者では、プロジェクトの運営・管理に関することが、より重要なストレス因子であることがわかった。 2)職場のOA化の進展は、仕事の負担、仕事のやりがい及ぼす影響から考えると、諸刃の刃である。すなわち、必ずしも、職場の人間関係を疎遠にしない。また、OA化と職場の合理化とは必ずしも関連して進行していない。OA化は、仕事意識に影響はかなり及ぼしていたが、精神健康までは明かな影響は認めがたかった。さらに、女性と男性では、職場のOA化に関する変化とその精神健康との関連が異なっていた。これらが主な知見であり、今後さらに検証すべき仮説でもある。 今後は、OA化の進展度、OA機器との関わりに関する調査項目が、本研究の質問で本当に把握できたのか否か、が最も重要な問題であり、ヒアリングや他の職域での調査を行い、さらに検討を進めたい。
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Research Products
(1 results)