1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05231105
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
高橋 栄一 東京工業大学, 理学部, 教授 (40144779)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 正樹 茨城大学, 理学部, 助教授 (20134166)
藤巻 宏和 東北大学, 理学部, 教授 (90133933)
山岡 耕春 名古屋大学, 理学部, 助教授 (70183118)
荒井 章司 金沢大学, 理学部, 教授 (20107684)
栗田 敬 筑波大学, 地球科学系, 助教授 (00111451)
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Keywords | 島弧 / 火山 / マグマ / サブダクション / マグマ溜り / 部分融解 |
Research Abstract |
我々日本人の生活は火山と切り離して考えることができない。現代の火山学は山体直下に上昇したマグマの挙動を噴火の前兆現象として捉えることに成功しつつあるが、噴火の規模と周期を各火山について定量的に予言するには至っていない。これは火山体の下に存在するマグマ溜まりや火道、マグマ供給源(ダイアピール)とのつながりなどの火山の全体像とそれらを支配する物理法則が充分に解明されてないことにその根本原因がある。 火山の深部構造研究を目指した広範な共同研究は、すでに平成5年度の日光火山群の集中観測、平成6年度の霧島火山群の総合調査などに於いて実現した。茨城大の高橋は、1991年以来の雲仙火山の噴火物の岩石学的研究により、噴火直前に流絞岩質と玄武岩の2種類のマグマが混合したことを明らかにした。 ホロマンカンラン岩体、パンケヌシハンレイ岩体を始めとして日高帯に露出する深成岩体の岩石学、鉱物学、地球化学的な総合調査については、平成5年12月に金沢大学で独自の研究会を開催し、更に、平成6年9月には日本地質学会の特別シンポジウムを主催した。また、我々の班員が中心となって日高帯の野外巡検を平成6年9月に実施した。 前年度に引き続き上部マントル物質及び下部地殻物質の高温高圧実験を行い、島弧火山を特徴付けるソレイアイト系列マグマとカルクアルカリ系列マグマの形成過程のモデルを作った。部分融解体の変形プロセスに関するレオロジー則の確立及びメルトの分離条件について温度、圧力、融体の組成、応力との関係を明らかにした。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] E.TAKAHASHI: "Melting study of peridotite KLB-1 to 6-5GPa" Phil.Transactions.Royal Soc.London. A342. 105-120 (1993)
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[Publications] A.Tomiya & E.Takahashi: "Reconstruction of an evolving magma chamber beneath Usu" J.Petrology. 95(in press). (1995)
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[Publications] T.Watanabe & K.Kurita: "The relationship between electrical conductivity and melt fraction." Phys.Earth Planet.Interior. 78. 9-17 (1993)
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[Publications] S.Arai: "Characteriztiton of spinel peridotites by olivine-spinel" J.Volcanol.Geotherm.Res. 59. 279-294 (1994)
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[Publications] 高橋正樹: "複成火山の構造と地殻応力場" 火山. 40(印刷中). (1995)