1994 Fiscal Year Annual Research Report
急冷凝固材料製造のための凝固過程の超高速化に関する研究
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05239102
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
西尾 茂文 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (00111568)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 俊夫 東京大学, 工学部, 教授 (70115111)
齋藤 武雄 東北大学, 工学部, 教授 (80064161)
福迫 尚一郎 北海道大学, 工学部, 教授 (00001785)
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Keywords | 伝熱 / 凝固 / 急速凝固 / 過冷 / 核生成 / 接触熱抵抗 / 凝固シシュレーション |
Research Abstract |
微少容量融液の急速凝固挙動について、チオシアン酸カリウムを試料として過冷却を伴う凝固挙動の実験的検討を行った。その結果、冷却面上に置かれた液滴では、凝固層上部の液相部に表面張力に起因する内部対流が発生すること、また試料内部に温度勾配を有する場合には温度勾配の小さい部位における過冷度が増加するが、周囲より均一に冷却された微小液滴では冷却速度が大きいほど、また、液滴体積が小さいほど過冷度が増加することが明らかとなった(福迫)。また、核生成の前後で溶融試料表面に生ずる凹凸変化をレーザー散乱光により測定する装置を設計・試作し低融点金属による性能確認を行うとともに、昨年度に開発したデンドライト成長条件を考慮した1次元解析をステンレス鋼の急速凝固過程に適用し、表面近傍に形成される準安定相長さを予測することができた。さらに、この解析を3次元に拡張し、核生成点近傍の局所的な凝固条件を検討した(鈴木)。 一方、ロール急冷法における接触熱抵抗の発生過程について、接触界線近傍における凝固シェル形成過程に注目して実験的に調べ、冷却面速度の増大とともに接触界線が不安定→安定→不安定となること、安定領域は冷却面過冷度の増大とともに狭くなること、低速側不安定は凝固シェル形成に伴う接触界線振動現象と、また高速側不安定は動的接触角が完全非濡れ条件に至ることと関係があることなどを示した(西尾)。さらに、連続鋳造システムについて、固相塑性変形、マランゴニ効果、ロール厚さ等を含む数値計算結果と既存実験値との比較により数値計算手法の妥当性を確認し、双ロールあるいは双ベルト式急速凝固システムにおける操作因子の影響を把握するとともに、スーパーパラレルコンピューティングの試みを行った(斎藤)。
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[Publications] 西尾茂文: "冷却固体面の浸漬過程における凝固シェルの形成過程" 日本機械学会論文集(B編). 60. 4165-4170 (1994)
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[Publications] Shigefumi Nishio: "Observation of shell formation process during initial selidification on a supercooled sclid sarface dipped into melt peal" Proc.7th Int.Symposium on Tmnsport Phenomena in Manufactaring Precesses. 236-241 (1994)
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[Publications] Takeo S.Saitoh: "Two-dimensionul salidification analysis of the vertical continuous casting system" J.Materials Processing & Manufactaring Science. 3. 17-31 (1994)
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[Publications] Toshio Suzuki: "Dendrite growth from the undercoolod melts of alloys" ISIJ International. 35. (1995)
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[Publications] Shouichiro Fukusako: "Salidifiaction churacteristics of supercopled high-temperature melt" Proc.4th ASME/JSME Thermal Engineering Joint Conf.(1995)