1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05278117
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
岡田 光正 広島大学, 工学部, 教授 (70124336)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
国包 章一 国立公衆衛生院, 部長 (90083740)
坂本 圭児 岡山大学, 農学部, 助教授 (90205766)
古米 弘明 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (40173546)
藤江 幸一 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (30134836)
大沢 雅彦 千葉大学, 理学部, 教授 (80092477)
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Keywords | 人工生態系 / 森林形態系 / 農地生態学 / 河川 / 河口域生態系 / 沿岸域生態系 / 湖沼・ダム湖生態系 / 湿地生態系 / 保全・回復技術 |
Research Abstract |
本研究では、様々な生態系に対する人間活動の強いインパクトを人為的に補償することによって、生態系を持続可能にさせたり、創出するための方法論ならびに具体的な技術を開発・評価することを目的とした。 本年度における各研究分担者の成果は次の通りである。干潟表面の流動状態、せん断力の測定を行った結果、自然干潟と同様な人工干潟を造成するにはせん断力を小さく保つための流動制御が重要であることが明らかになった(岡田)。森林には各種生物の生育地の確保と保全のみならず、生育地間での生物の移住ルートを確保することがその持続性を確保する上で重要であった(大沢)。環境中へのC,N排出を削減するための農耕地土壌の施肥管理方法、ならびに微生物の評価方法について検討を行った(藤江)。瀬と淵の存在ならびに洪水のような外力が河川生態系の多様性維持に必要であることを明らかにした(古米)。モザイク状の森林の各特性に合わせた管理、配置が必要であることを明らかにした(坂本)。循環ばっ気は藻類現存量の削減に効果的でないことをシミュレーションによって明らかにした(国包)。人工干潟の造成に生態系の自己デザインの許容が必要であることを明らかにした(細川)。 なお、本年度は最終年度であるため、5年分の成果をまとめて、大学院ならびに専門家を対象とする「生態工学」の教科書を執筆することで準備を進めた。平成10年には出版の予定である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Arifim, H.S.: "Effects of the fragmentation and the change of the social and economical aspects on the vegetation structure in the rural home gardens of Lest Juva, Indonesia" J.JILA. 60. 489-494 (1997)
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[Publications] 細川 恭史: "干潟実験施設による底泥系メソコズム実験" 環境システム研究. 25. 641-649 (1997)
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[Publications] 李 正奎: "自然及び人工干潟における構造と有機物分解能の比較-広島湾におけるケーススタディー" 水環境学会. 20. 175-184 (1997)
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[Publications] J.G.Lee: "Factor to determine the functions and structures in natural and constructed tidal flats." Water Research. (印刷中). (1998)
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[Publications] 増渕 忍: "河川改修時期の異なる区間における河床形状変動と底生生物現存量評価" 環境工学研究フォーラム講演集. 170-172 (1997)
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[Publications] Nitta.I: "Leaf dynamics and sheets phenclogy of eleven warm-temperate evergreen broad-leaved trees near their northern limit in Central Japan" Plant Ecology. 130. 71-88 (1997)