近世後期における書物.草紙等の出版.流通.享受についての研究

1994 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 05301055
• Research Institution: Chuo University
• Principal Investigator: 鈴木 俊幸 中央大学, 文学部, 助教授 (00216417)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 舩戸 美智子 東京工業高等専門学校, 一般科目, 講師 (70255371) ; 高木 元 愛知県立大学, 文学部, 助教授 (00226747) ; 飯倉 洋一 山口大学, 教養部, 助教授 (40176037) ; 豊島 正之 北海道大学, 文学部, 助教授 (10180192)
• Keywords: 木曽妻篭林家 / 蔵書 / 上松臨川寺 / 板木 / 出版 / 流通 / 享受 / 山村蘇門

Research Abstract

1.林家蔵書目データの点検整備の作業を行った。所蔵本がどの版・刷の段階に 位置するものであるのかを確認するために、全国に散在する同書名の諸本の調査を行った。それらの調査結果を基に、パーソナル・コンピューターを使用して、資料のデータ・ベース化を行った。また、分類大系を反映したIDを個々のデータに与え、それによって蔵書傾向の分析を行う方法を模索した。
2・臨川寺版について、所蔵板木によるものも含めて臨川寺が発行した摺物を博捜し、臨川寺版の全容を明らかにすべく努めた。その結果、繪図については三点の新出資料を発掘し得た。
3.書籍の出版・流通・享受についての研究文献目録については、近世から明治初期を中心に整備を図り、現在2200件のデータが蓄積済みである。また、既作成データから500件分を抽出し、近世板本についての文献目録を作成した。これについては、近々活字化される予定である。
4.木曽代官山村家の文化活動の研究を行った。今年度は、木曽福島郷土館と山村代官屋敷に所蔵されている、代官所板刻の板木の調査を二度に分けて行い、それらのリストを作成した。併せて、山村蘇門の詩業を中心とした諸活動と交友関係について調査を行った。

Research Products

• [Publications] 鈴木俊幸: "板元と作者-草双紙を中心に-" 国文学、解釈と鑑賞. 59-8. 132-137 (1994)
• [Publications] 鈴木俊幸: "草双紙論" 紀要-中央大学文学部-. 157. 37-82 (1995)
• [Publications] 高木元: "江戸読本の新刊予告と(作者)-テキストフォーマット論覚書-" 日本文学. 43-10. 22-34 (1994)