1994 Fiscal Year Annual Research Report
日本語教育における社会言語学的基盤に関する総合的研究
Project/Area Number |
05301103
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Research Institution | TOKYO UNIVERSITY OF FOREIGN STUDIES |
Principal Investigator |
井上 史雄 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (40011332)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井出 祥子 日本女子大学, 文学部, 教授 (60060662)
鮎澤 孝子 国立国語研究所, 言語教育研究部, 部長 (70167972)
永瀬 治郎 専修大学, 文学部, 教授 (00076390)
真田 信治 大阪大学, 文部部, 教授 (00099912)
江川 清 国立国語研究所, 情報部, 部長 (30000425)
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Keywords | 日本語教育 / 談話行動 / 場面差 / 言語変異 / 共通語 |
Research Abstract |
ABCの3班組織で、班ごとに研究打ち合せ会を開催した。また全員の成果発表会を行った。全体の報告書『日本語教育における社会言語学的基盤』を刊行し、関係者に配布した。 A班(東京・変異variation班)映像データ収録、テープレコーダでの音声記録の文字化を行った。またことばの使い分けについて大学生、中学生と父母について、全国通信調査を実施した。一部はすぐにコンピュータデータ化して、全国分布図を作成して全体の報告書に載せた。また共通語使用率などを分析した。 B班(東京・談話discourse班)会議の発表場面をビデオで収録した。メタスピーチつまり談話の内容への注釈という視点から、国際比較を目指している。また、市販のレーザーディスクに収録された映画を材料に、談話分析を行った。文字化資料を『日本語教育における社会言語学的基盤の教育情報化---映像教材「となりのトトロ」を一例として---』として刊行して、関係者に配布した。理論的発展をめざし、言語普遍的特徴・日本語独自の特徴を明確にして、日本語教育・国語教育・広く外国語教育への応用を目指す。 C班(西日本・フォリナ-ト-ク班)外国人の使用する日本語の一般の日本人による評価を調査し、地方の日本語教育現場での達成目標を設定している。フォリナ-ト-クも組み入れ、ことばの場面的使い分けを統一的理論のもとで扱う。全体の報告書に論文として寄稿した。「変異」については、文献目録『日本における社会言語学的研究文献リスト1987-1992』を作成し、配布した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 井上史雄: "日本語習得の基盤と社会言語学(講演)" 日本語習得の基盤を考える. 34-54 (1994)
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[Publications] 井上史雄: "音韻共通語化の中間段階---鶴岡市近郊山添調査---" 『ことばの世界』(北海道方言研究会). 333-340 (1994)
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[Publications] 井上史雄: "音韻変化所要年数の規定要因---山添実時間調査---" 東京外国語大学論集. 49号. 100-120 (1995)
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[Publications] 井上史雄: "東海道沿線における東西方言の交流---文法の新方言---" 関西方言の社会言語学. 152-177 (1995)
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[Publications] 井上史雄: "方言とコミュニケーション" 教育と情報. 443. 14-19 (1995)
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[Publications] 井上史雄: "方言学の新地平" 明治書院, 6-303 (1994)