1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05302016
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
二宮 正夫 京都大学, 基礎物理学研究所, 教授 (40198536)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松尾 泰 京都大学, 基礎物理学研究所, 助教授 (50202320)
中山 隆一 北海道大学, 理学部, 助教授 (30217947)
北沢 良久 東京工業大学, 理学部, 助教授 (10195258)
風間 洋一 東京大学, 教養学部, 教授 (60144317)
江口 徹 東京大学, 理学部, 教授 (20151970)
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Keywords | 量子重力 / 2次元重力 / くりこみ群 / 弦理論 / ブラックホールの量子論 / 二展開 / 統一理論 / ランダム面 |
Research Abstract |
本研究計画の最終年度にふさわしい多くの重要な成果が報告されたが、そのうちの主要なものを以下に記す。 1.二宮正夫は、北沢良久(分担者)、川合光氏(高エネルギー研・教授)と共同で、2次元近傍の2+ε次元の時空における量子重力を場の量子論の非摂動的な方法を用いて構成し、詳細な研究を行った。平成7年度にはこの理論は摂動のすべての次元でくりこみ可能であることを帰納法的に証明した。これによって、はじめて高次元で矛盾のない量子重力理論が達成できたことが証明され、量子重力の今後の研究の重要な出発点を与えることができた。これをもとに、いよいよ本格的に量子重力の特性の解明と量子宇宙の研究に踏み出す予定である。 2.江口徹は位相的な弦理論において、世界的に多くの関心を集めた論文を発表した。 3.風間洋一は、2次元量子重力におけるブラックホールの性質の解明を行い、極めて重要な成果をあげた。 4.中山隆一は、弦の場の量子論を非摂動的に構成し、世界のこの研究のリーダーとなる論文を発表した。 5.松尾泰は、量子重力や弦理論において重要な役割を果たすW_∞代数を研究し、その研究の画期をなす成果を発表した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 川合光: "Renormalizability of Quantum Gravity Near Two-Dimensions" Nuclear Physics in press. B. (1996)
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[Publications] 江口徹: "On the Genus Expantion in the Topological String Theory" Review of Mathematical Physics. 2. 279-309 (1995)
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[Publications] 風間洋一: "Unified Approach to Solvable Models of Dilaton Gravity in Two-Dimensions Based on Symmetry" Physical Review. D51. 4265-4276 (1995)
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[Publications] 北沢良久: "Quantum Gravity is Renormalizable Near Two Dimensions" Nuclear Physics. B453. 477-488 (1995)
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[Publications] 中山隆一: "Integrability of Schwinger-Dyson Equations in 2D Quantum Gravity and C<1Non-critical String Field Theory" Physics Letters. B354. 69-77 (1995)
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[Publications] 粟田英資: "Exited States of the Calogero-Sutherland Model and Singular Bectors of the W_N Algebra" Nuclear Physics. B449. 347-374 (1995)