1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05304030
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
池田 正之 京都大学, 医学部, 教授 (00025579)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河合 俊夫 中央労働災害防止協会, 主任研究員
緒方 正名 川崎医療福祉大学, 教授 (70032844)
佐藤 章夫 山梨医科大学, 教授 (40020747)
竹内 康弘 名古屋大学, 医学部, 教授 (90022805)
井口 弘 京都大学, 医学部, 助手 (90025643)
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Keywords | トルエン / 混合溶剤 / 生物学的モニタリング / 生体影響 / メチルエチルケトン / イソプロピルアルコール / ヘキサン |
Research Abstract |
混合溶剤の溶剤成分は極めて多様であり、その組合せおよび曝露の変化はほとんど無限に近い。当研究では(1)実際に産業職場で多用されている組合せについてかつ実際に観察された濃度を中心に検討する。および(2)動力学的モデルを用いた理論的考察を行うこととした。 産業職場でトルエンを主剤とした有機溶剤曝露を受けている男子労働者についてその自覚症状および尿中馬尿酸濃度がイソプロピルアルコールあるいはメチルエチルケトンに対する混合曝露によって修飾される可能性について検討し、曝露が低濃度である場合明らかな修飾は認められないことを確認した(河合、井口、池田)。他方n-ヘキサン曝露とその尿中代謝物である2,5-ヘキサンジオン(2,5-HD)との関係がトルエンとの混合曝露によって修飾されるか否かを検討した研究ではトルエンの曝露濃度が高いほど2,5-HDの量が相対的に小さいことを明らかにした(竹内)。 理論的考察によれば飲酒等による酵素誘導の影響は代謝されやすい物質では、高濃度曝露時にのみ血中濃度の低下と尿中代謝物の増加として検出されるが代謝されにくい物質では低濃度曝露時にすでに尿中代謝物濃度が増加する。ただし血中濃度の変化は小さい(佐藤)。混合溶剤の生物学的許容濃度の評価についてACGIHの発表している混合溶剤気中濃度評価法(いわゆる相加式)に準じた評価式を考慮し、かつ実例について検討・考察を行った(緒方)。
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Research Products
(1 results)