1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05304059
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
光岡 知足 東京大学, 農学部, 名誉教授 (30157549)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平山 和宏 東京大学, 農学部, 助手 (60208858)
伊藤 喜久治 東京大学, 農学部, 助教授 (50100045)
日置 恭司 実験動物中央研究所, 室長 (80208735)
伊藤 豊志雄 実験動物中央研究所, 室長 (20106644)
野村 達次 実験動物中央研究所, 所長 (10072399)
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Keywords | ノトバイオート / C-Ha-rasマウス / DMH / トランスジェニックマウス / 発ガン |
Research Abstract |
前年度から継続して行ってきた無菌化したc-Ha-ras(TG)トランスジェニックマウスを,(1)Escherichia coli,Emterococcus fecalis,Clostridium Paraputrificumを投与した群;(2)菌を投与しない群(GFマウス);(3)SPFマウスの腸内フローラを定着させた群の3群に分けてジメチルヒドラジン(DMH)を皮下接種し,さらにもう一群は(2)でDMHを投与しない群の計4群での直腸部での発ガンを比較した。 その結果,腫瘤発生個体数,平均腫瘤数,平均腫瘤スコア(腫瘤の大きさの比較)についての比較から,(2)の無菌状態ではTG+のマウスとTG-のマウスで大きな差はみられず,共に(+)の状態であった。また,(2)のDMHを投与しないマウスでは腫瘤形成は認められなかった。(3)のマウス固有の腸内フローラを保有するマウスでは,TG+のマウスで(++),TG-のマウスで(-)とTGのあるなしで大きな差がみられた。(1)のヒトの腸内より分離した株でのノトバイオートではTG+のマウスで(2)の無菌マウスより強い発ガン状態の(++)となり,TG-のマウスでは無菌マウス同様の(+)の病変であった。 以上のことから,無菌状態ではTGの有無に系わらず,DMHにより腫瘤が形成されるが,腸内フローラを保有する動物ではDMHにより腫瘤形成がTG+のマウスで増強され,さらにマウス固有のフローラにより,その影響は大きく表われた。一方,マウス固有のフローラを保有するTG-のマウスでは腫瘤形成がみられず,腸内フローラによる生体防禦能への影響が示唆された。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Giacobomi,G.I.他: "Comparisom of fecal Campylobacter in calves and cattle of diffecent ages and ares in Japan" J.Vet,Med.Sci. 55. 555-559 (1993)
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[Publications] Yamada,H.他: "Structure and proporties of oligosaccharides from wheat bram" Cereal Foods World. 38. 490-492 (1993)
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[Publications] Fujisawa,T.他: "Lactobacilli in the alimentary tract of horses" Bifidobacteria Microflora. 12. 87-90 (1993)
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[Publications] Hirayama,K.他: "Effects of dietary supplements on the composition of fecal flora of hnman-flora-associated(KFA)mice." Bifidobacteria Microflora. 13. 1-7 (1994)
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[Publications] Hara,H.他: "Effective dose of lactosucrose on fecal flora and fecal metobolites of humans" Bifidobacteria Microflora. 13. 51-63 (1994)
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[Publications] Terada,A.他: "Effect of a microbial preparation on fecal flora and metabolic products of pigs" Animal Science and Technology. 65. 806-814 (1994)