新しい健康・福祉指標および尺度の検討と開発

1993 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 05305001
• Research Institution: Toyo University
• Principal Investigator: 園田 恭一 東洋大学, 社会学部, 教授 (20009898)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 中山 和弘 東京都立大学, 人文学部, 助手 (50222170) ; 古谷野 亘 東京都立老人総合研究所, 社会学部門, 室長 (30162077) ; 佐藤 林正 東京都立医療技術短期大学, 教授 (30133341) ; 山崎 喜比古 東京大学, 医学部, 助教授 (10174666) ; 川田 智恵子 東京大学, 医学部, 教授 (60010013)
• Keywords: 生活の質(QOL) / 生活満足度 / 燃えつき関連尺度 / 感情表出尺度 / 地域保健福祉指標 / 質的調査研究法 / ヘルスプロモーションの評価 / 健康度自己評価

Research Abstract

平成5年度は、I.文献研究として、【.encircled1.】生活の質測定のための社会指標(中山和弘)、【.encircled2.】生活満足度の構造(安藤孝敏)、【.encircled3.】活動能力指標(古谷野亘)、【.encircled4.】QOL指標の構造とその例(朝倉隆司)、【.encircled5.】保健・福祉の目標と評価(園田恭一)、【.encircled6.】燃えつきおよびその関連尺度(宗像恒次)、【.encircled7.】EE(感情表出)の測定と尺度構成(大島巌)、【.encircled8.】地域健康指標(佐藤林正)、【.encircled9.】質的調査研究法とスケール開発(山崎喜比古)、【.encircled1.】0健康度自己評価(杉沢秀博)、【.encircled1.】1健康教育・ヘルスプロモーションの評価(川田智恵子)、の主題に関してそれぞれの担当者が既に実施された調査や文献や資料を踏まえて報告を行ない、討議を重ねた。
また、本研究の代表者並びに分担者のうちの8名が参加してすすめてきた新しい健康観の動向をレビューし、behavioral change,health promotion,self-help,self-related health,quality of life,independence,holistic healthなどの概念や理論を検討し、実証研究の枠組を構築するという作業も原稿も出揃い、平成6年度中には『新しい健康観への転換をめざして』(仮題)として東京大学出版会より刊行の予定となっている。
II.調査研究に関しては、セルフエスティームスケール、生活適応スケール、介護力・ケア力スケール、問題解決能力スケール、ワークアディクションスケール、等の作成や開発に取り組んでいるが、第一年度はいずれも小規模のサンプルでの試行錯誤的段階にとどまっている。また、地域保健福祉指標の作成については、現在全国各地の自治体の担当者と実施内容や方法の協議を行なっている段階である。

Research Products

• [Publications] 田村誠、川田智恵子: "健康教育・ヘルスプロモーションの経済的評価について" 日本健康教育学会誌. 1. 35-48 (1993)
• [Publications] 宗像恒次: "心理社会的ストレスの概念と測定" ストレス科学. 8. 29-35 (1993)
• [Publications] 朝倉隆司: "腎不全患者のクオリティ・オブ・ライフに関する治療形態別比較-身体的活動指標、心理社会的指標を中心に-" 移植. 28. 714-724 (1993)
• [Publications] 古谷野亘: "老人の生活機能の把握" 保健医療社会学論集. 4. 22-27 (1993)
• [Publications] 古谷野亘他: "地域老人の生活機能;老研式活動能力指標による測定値の分析" 日本公衆衛生雑誌. 40. 468-474 (1993)
• [Publications] 古谷野亘: "老後の幸福感の関連要因;構造方程式モデルによる全国データの解析" 家族関係学. 12. 73-79 (1993)
• [Publications] 大島巌: "精神科における障害の分野・評価(1)〜国際障害分類(ICIDH)と「精神の障害」" 作業療法ジャーナル. 27. 294-299 (1993)
• [Publications] 大島巌: "精神科における障害の分野・評価(2)〜現行の評価尺度からみた国際障害分類〜" 作業療法ジャーナル. 27. 351-356 (1993)
• [Publications] 大島巌・三野善央: "EE(Expressed Emotion)研究の起源と今日的課題" 精神科診断学. 4(3). 265-282 (1993)
• [Publications] 杉沢秀博: "高齢者における社会的統合と生命予後との関係" 日本公衆衛生雑誌. 41. 131-146 (1994)
• [Publications] 杉沢秀博: "高齢者における健康自己評価の関連要因に関する研究-質的・統計的解析に基づいて-" 社会老年学. 38. 13-24 (1993)
• [Publications] Hidehiro Sugisawa,J.Liang,X.Liu: "Social networks,social support and mortality among older people in Japan." J of Gerontology. 49. S3-S13 (1994)
• [Publications] 園田恭一: "健康の理論と保健社会学" 東京大学出版会, 194 (1993)
• [Publications] 園田恭一・佐藤林正: "健康づくりと健康なまちづくりに関する調査研究報告書" 地域社会研究所, 112 (1993)
• [Publications] 宗像恒次: "燃えつき症候群の特性分析187-201頁 現代のエスプリ別冊II『精神病理の探究』" 至文堂, 240 (1993)
• [Publications] 宗像恒次: "燃えつきおよびその関連尺度218-235頁 桃生寛和他編 『タイプA行動パターン』" 星和書店, 359 (1993)